書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

来月は3泊。

最近、泊まりがけの仕事というのがほとんどありませんでした。が、来月は3回あります。全部晋山結制。

仕事で宿泊となると、忘れ物に非常に気を使いますよね。慎重に支度をして、準備万端!と出かけても、常に不安がつきまといます。気が小さいんですよ。

その気の小ささのおかげで、傲慢にもならずにちょうど良い存在でいられてるんだと思いますので悪いことばかりでもないですけども、ストレスからお腹ゆるくなります。

もう宗務所職員を辞して5年が経つのに、いまだに職員時代の出張の思い出が記憶の多くを占めていますが、必ず映画をダウンロードして出かけました。ホテルにいるその一泊は、時間の使い方は自由です。映画を観る時間もたっぷりある。

実際にはいろいろ事情が生じてなかなか見られませんでしたけれど、今夜は映画が観られると思いながら出かけるのは楽しかったです。日中の仕事にも力が入るというものでした。

来月の宿泊はどうなるでしょうか。晋山結制がらみということで、いずれも朝は早いです。概ね6時半には出発しなくてはなりません。普段の起床時間からすれば余裕の出発時間ですが、ホテルだと不思議とアラームでスッと起きられないことが多いです。何度もスヌーズしちゃう。

今回随喜する中で、一件は法要にも参加します。久しぶりに、本堂の中でお仕事があるのです。感動。でもその分緊張もします。前夜、眠れるでしょうか。自分が昨年勤めた時よりももしかしたら緊張するかもしれません。

自分の晋山結制で緊張したかと言われると、当日はさほどでもなかったんですよ。緊張している場合ではなく、朝、安下処に出発して以降は、後は勝手に時間が流れていくような感覚でした。安下処から行列でお寺に到着してからは、

衣を脱ぐ

トイレに行く

次の法要に合わせた衣を着る

上殿(入場)開始位置にスタンバイ

法要開始

法要終了

衣を脱ぐ

トイレに行く

という繰り返し。トイレから戻るとなぜか先輩が次に着る衣を持ってスタンバっててくれて、会話を楽しみながらそれを着るだけなのです。私の着替えが終わると法要準備が整うという感じだったので、緊張する間もなく次の法要がスタートすると。

こんな感じでいくつかの法要を勤め終わると、晋山結制が終わっていました。

法要中の住職の動きというのは、かなり細かなところまで決まっています。本堂の形も住職が動く範囲においてはどのお寺もだいたい共通しています。だから迷うところが少ないのです。それに対して周囲のお役の方たちは、まず第一に住職の動きに合わせなくてはなりませんし、本堂の形状によって動くルートが変わったりします。何より、前日の打ち合わせでそれらが変わったりした挙句、当日もまた臨機応変に対処しなくてはなりません。

言葉は悪いですが、行き当たりばったりになる場面というのもあるのです。そこを行き当たりばったりに見せないように対処するのが求められている能力だったりして、これはなかなか難易度高いですよ。

でも、せっかく法要に参加できるので、喜びいっぱいです。緊張で眠れなかったとしても、それも含めての法要参加です。積年の希望がようやく叶えられるのですから、存分に緊張しようと思います。

でも他の2件はいつも通り受付なので、事前の打ち合わせが全てです。当日は何があっても笑顔で誤魔化します。慣れたものです。

最後の一件のお泊まりだけは、全ての法要が終わった後のお泊まりです。三件の中で一番最後ですしね。ひと月分の思い出を振り返りながら、何か一本、映画を見れたらなぁと思っています。

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