書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

いつもと違う、無事円成

先輩のお寺の晋山結制式が、無事に円成しました。大変におめでたいことです。護持会の役員さんたちもこの日までさぞご苦労があったことでしょう。重ねてお祝い申し上げます。

自分が正太寺の晋山結制に向けて準備を進めているので、今までは感じなかった苦労の部分も感じ取れるところが増えてきました。住職だけでは到底無理なのです。役員さんはじめ、お檀家さんの協力がなければ成し得ない儀式。それだけに、無事に円成したとなれば、それだけで今後の長きに渡って住職とお檀家さんが力を合わせてお寺を盛り立てていけることは約束されたようなものです。

今までに何度も晋山結制に随喜をさせてもらってきましたが、今日はいつもと全然違う感傷を得ていました。何かにつけ、自分の時はどうなるんだろうという不安が、強く押し寄せてくるのです。

「準備の期間がとても大変で、当日を迎えればあとは時間が経てば勝手に終わる。」これが経験者からよく言われる言葉です。が、しかし、近い将来に自分がやるという気持ちで見ていると、昨日と今日の二日間だけでもたっぷりと大変な部分が用意されている、ように感じてしまいます。そこから遡って今日に至るまでの過程にまで気持ちが向かってしまい・・・

しかし、正太寺においても、私が晋山結制を修行したいと言ったら、役員さんたちが応援してくれることになったんです。師匠の晋山結制の時から長い時が経ち、そもそも晋山結制とは、というところから話が始まるほどに、大変そうなのに何も分からないという極大の不安がある中、それでも一緒にやってくれると話がまとまったのです。

どれだけ不安を感じても、とにかく私も前に進むしかありません。役員さんがその気になってくれて、檀家さんが寄付に応じてくれて。そうだ。もうすでにこれ以上の無いほどの条件が揃ってるんです。何を恐れる必要があるのか。

先輩の、今日最後の法要に向かうあの後ろ姿を思い出しながら、私も頑張ります。

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