書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

入山料は昨日から不要に戻りました

お花見シーズンだけいただいていた入山料、ミヤマツツジのシーズンも過ぎたので、昨日から不要に戻りました。そこかしこに貼り付けてあった入山料のお知らせ看板も撤去して、普段の光景に戻りました。

お檀家さんにとっても寝耳に水で、びっくりされたことと思います。もちろんお檀家さん、それに浜名湖霊園を契約されている方は入山料は不要なのですが、よく読むまでは何が起こったことかと思われたことでしょう。

ここ数年来、お花見シーズンだけ入山料をいただくという案はずっと、私の中では出ては消え、出ては消え、と繰り返していました。弘法様のミニ霊場のための山の整備とはいえ、5月になる頃には蜂が出て気軽には入れなくなるミニ霊場のために、毎年およそ100万円の費用をかけて整備することの妥当性を考えると、ミニ霊場を一旦閉じるのが合理的判断というものです。

それを踏みとどまるための案として、少しでも来訪者に負担をしてもらおう、という考えでした。ただ、観光地のお寺のように、入り口に常時人を配置するような体制は取れません。入山に際しての寄付を募った年もありました。最初の年は5万円、次の年は2万円だったかな。

100万円に対してその金額では、合理的判断になんら影響を及ぼさないものでした。

今回、入り口に箱を置いて入山料を自主的に入れてもらうというスタイルをとったところ、お花見期間でおよそ20万円という金額になりました。庭師さんも諸事情でそれまでの庭師さんから地元の庭師さんに変わり、年も近いので遠慮なくこちらの事情を伝え、お金がかかりすぎないように計画を立ててもらったところ、今年の春の整備費用は75万円まで圧縮できました。

もちろん、以前の庭師さんのやっていた仕事よりは当然仕事量が減っています。今年は手を入れずにスルーをしている箇所もあります。それでも、入山料収入と合わせれば、およそ50万円の負担、というところまで来ました。

弘法様のお祭りも、今年はのぼり旗を300枚購入という、3〜4年に一度のお金のかかる年だったために収支はトントンでしたが、のぼり旗購入費用を3年で分割したと仮定すると、10数万円は収入が残ったことになります。

これで、ざっと整備費用は35万円。ギリギリなんとか、来年もまた整備を継続しようかと思いとどまれるバランスとなりました。

ただ、庭師さんに頼らざるを得ない整備はまだまだ続きます。お盆、お彼岸、年末。草刈りだけならともかく、大きな木の伐採はプロに頼むしか手はありません。山ですから、木の伐採も定期的に発生します。

年間200万円に抑えてもらうように庭師さんには頼んであって、その範囲内でできるだけのことをしてもらうことになっています。でも今の経営状態だと、その200万円を払うために借金が必要かも。そしたら来春の整備は無しになります。借金してるのにお花見のために赤字を出せませんもの。

春の整備費用が75万に収まったから、今年の残りの整備に125万円使えるって庭師さん考えてたらどうしようかな。こちらの思いとしては当初想定に従って、残りの整備は100万円の枠内で収めてほしい。今度しっかり確認をしておこう。

庭師さんの働きぶりは素晴らしいし、庭師さんの手入れ無しには正太寺の山を含め境内は景観を維持できないので、その費用を支払うことになんら不満はありません。余裕があれば割増して払いたいぐらい。ただ、破産するわけにはいきませんから、どんどん慎重になっていきます。

どこかに余った土地でもあれば、それを売ることで安易に延命できるんですけれど。息子が後を継いでくれるかと言う心配よりも先に、息子の代にお寺を引き継げるかと言う心配の方が多いこの頃です。(それならそれで息子は自身の将来について自由に選択できるのだけれども)

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