書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

校長先生と内緒話

全然内緒話でもないのですが、だいぶ前の先日に日記にも書いた件ですね。PTA予算の中から、先生たちが割と自由に使えるお金を出したらどうか。短くまとめるとこういうお話です。

予算規模としては、子どもたちの通う学校の規模がどうしても念頭にあるので、10万円〜20万円と言ったところ。現状のPTA予算では捻出できないので、会費を500円とか1000円とか上げる、という話になってくると思います。もちろん、予算に余裕のあるPTAであれば値上げの必要はないでしょう。もっと核心の部分、会員の理解を得られるかどうか、という胃が抉られそうな問題にだけ向き合うことになります。

校長先生には他の校長先生にも意見を聞いたりしていただいてました。私自身も今年は他校の校長先生とお目にかかる機会が幾度かあるので、直接動くこともできたのですが、生来の人見知りを発揮したり、校長先生がまずは動かれるということだったので、そこに甘えさせてもらったというのもあり、特段の行動には移していませんでした。

PTA会費を上げたばかりの学校があったりもしますし、校長という立場からは私の動きを表立ってぐいぐい押すというのはなかなか難しいというあたりが、今回浮かび上がった課題となりました。

お金をもらう側になりますから、先生たちは。積極的に協力しすぎると、お金が欲しいだけなんじゃ、と言われかねません。難しいところだと思います。

その一方で、私の立場は湖西市PTA連絡会の会長であるものの、事務局は先生方に固めてもらっています。会長が動けば、事務局も動く。どんな組織でもそれは当たり前のこと。巻き込んでしまった先生たちに何かしらの不利益があってはならないという不安はあるのですが、そこは心配ないでしょう、とのこと。

そもそもPTA会長をやらない限りは、連絡会の存在もほとんど意識されませんし、その事務局は先生方が全部やっているなんてことも知る機会はありません。何だか悲しいですが、それが現状。でもその現状が、今回はかえって有難い。

私は連絡会の会長ですが、学校のPTA会長ではありません。各校のPTAに対して、何の権限もないのです。何事もなければ、そして今回のように自分でことを起こさない限りは、湖西市のPTAを名目上代表する立場として、各種研修会や大会に顔を出し、充て職に従事する、というのが主なお仕事なのです。

そんな立場なので、かえって綺麗事を振りかざして声を上げるのには向いているんじゃないかな、と思っての今回のこと。とにかく各校のPTA会長さんに私の気持ちを伝えて、役員会で取り上げていただければまずは上々。その上で、私の意見に同調してくださる会長さんが現れたら、役員会なり、総会なりで説明するときに、私はいつでも駆けつけますと。代わりに説明でも何でもしますよと。

そういうお話を皆さんの前でしたいのですが、集まっていただくのはかなり大変。PTA連絡会はPTA会長と校長先生で組織されています。湖西市は大きな町ではありませんが、それでも小中合わせて10校あります。忙しい校長先生と、ボランティアで動いているPTA会長さんを、私一人の気持ちで集めるわけにはいきませんので、文書でお願いをしてみることになりました。

10万円とか20万円というのは、暖房便座を取り付けたりができるぐらいの金額だと思います。そうして職場環境の改善に役立ててもらえたら、という思いです。冷たいトイレに座ってから子供たちに会うのと、暖かいトイレで快適に過ごしてから子供たちに会うのと。どちらでも同じように接してもらいたいのは親の気持ちですが、先生だって人間です。何かストレスを抱えるようなことがあって、その上で便座が冷たくて、教室に行ったら子供たちが叱られるようなことをたまたましていて。

その時にどんな指導をしてくださるか。

暖房便座があって、どの程度プラスに働くかは分かりませんが、マイナスにはなり得ないし、少しでもプラスになるなら、親として歓迎すべきことでしょう。行政がそうした予算をつけられないというならば、保護者が直接支援するしかありません。

そういう教師に協力的なPTAがある学校、湖西市の学校に勤めればそういう環境で仕事ができる、という評判が出来上がれば、優秀な先生が湖西市での勤務を望んでくれることにも繋がるはずです。

一家庭あたり、年に千円プラス、というぐらいの規模のお話。湖西市は大体二千円ぐらいの会費のようですから、それが三千円になるかな、というぐらい。千円というのは、小さな額ではありませんが、一年に缶コーヒーを十回我慢すれば良いだけ、という金額でもあります。みんながそうやって協力できれば、自分達の子供を見てくれる先生たちが、気持ちよく仕事のできる環境がどんどん整っていく。悪い話ではないと思います。

もちろん、本来は行政の仕事です。そのために税金も納めています。ただ、行政の視点で見たら、優先事項が他にもたくさんある、それだけのこと。こういう不一致は避けられないのです。

どれだけ話し合っても、お金というものが絡む以上、一定数の反対意見は覚悟しなくてはなりません。反対意見の力が他へ飛び火しないように立ち回る必要もあり、正直、自分がPTA会長の時にこの話が出されたら、どんな対応をしただろうかと考え込むこともあります。

それぐらい大事になりかねない。

ちょっと怖いんですけれどもね。それでも、子供たちにより良い教育を受けてもらうために、こういう方法も有効じゃないですか?ということだけは何としても提示したいと思います。絵に描いた餅に終わるかもしれませんけれども、PTA連絡会会長とか、PTA会長だって、そういう綺麗事を唱えていい立場だと思うんですよ。・・・じゃなきゃつまらん。

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