書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

交通安全のご祈祷

久しぶりに交通安全のご祈祷の依頼がありました。信仰心が厚く、ありがたいことです。一般的には神社でのお祓いと混同されるご祈祷ですが、ほんとはだいぶ違います。


神社では「お祓い」ですから、祓うんです。何を祓うかというのは専門外でさっぱり勉強してないので正しいのか分かりませんが、神社で祓うと言えばケガレでしょう。いろんな災厄を招くと信じられているケガレを車と願主から祓うことによって、災厄に見舞われなくなるというのが神社での交通安全のお祓いだと思います。おおむねあってるんじゃないかなぁ


ご祈祷の場合は、祈るんです。仏教ではケガレというものはありませんから、災厄に見舞われませんようにと祈るんです。祈る対象は、仏様はもちろんですが、正太寺の場合はお稲荷様です。ご祈祷のお経の功徳でもって、お稲荷様に願主をお守りくださいとお祈りするんです。


神社の場合は車のところで「バサッ、バサッ」とお祓いをしますが、お寺の場合はそれをしません。必要がないからです。この車ですよとお稲荷様に教えてあげるのも、きっとよけいなお世話でしょうし。


お祓いもご祈祷も、どちらもご加護があると思います。神様やお稲荷様がちゃんと見守ってくださると思います。
ただ、そっぽ向くときだってあるかもしれません。神様の教えに背けば罰があるでしょうし、お稲荷様も仏教の教えを守らない人には力を貸してくれないでしょう。日頃の心がけ、とりわけ安全運転に対する心がけが大切です。ご祈祷をしたから安心だと思わないで、心がけを続けることが何より大切です。



お稲荷様がいつも見てくれているから、こんな運転したら守ってもらえなくなってしまうと感じていただけたなら、お稲荷様のご加護を十分に受けられると思います。みんなで安全運転をして、悲しい事故を少しでも減らしていきましょう。