書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

開山忌

今日は本寺さんの開山忌でした。開山とは、そこのお寺を開いた和尚様のことです。本寺とは、本家のようなものです。本家・分家は血のつながりをあらわしますが、同じように本寺・末寺という関係がお寺にもあり、それは法のつながりをあらわします。つまり、本寺さんで修行した和尚様が末寺にあたるお寺を開いてるということなんです。


本寺さんの開山忌ということは、本家の始祖のお年忌といえます。そういうことですから、本寺さんで開山忌をやるといえば、末寺一同集合してお手伝いをするわけです。ま、お手伝いと言っても毎年やってる法要をつつがなく行うだけですけれど。そのつつがなく、がたいせつだとも言えます。


そんな本寺さんの開山忌、師匠と二人でそろって出席できるのは実は久しぶりのことです。葬儀があったり、師匠の用事が忙しかったり、私が風邪引いたりと、いろいろありました。久しぶりにそろって出席すると、なんとなく最初にお寺に入ったときの挨拶も少し気楽に出来たりして、不思議なものです。まだまだ依存心があるってことでしょうか。



開山忌も無事に終わり、以前はその後お料理屋へ移動して食事だったのですが、こんなご時世ですから飲酒運転防止のためにそれも無くなり、代わりにお弁当をいただいて帰ってきました。


多少お酒を飲みながら、いろんな和尚様と話をしたり、本寺さんのお世話人さん方とお話をしたり、そういうのも貴重な時間だったのですが、もし間違いがあって何かあってはいけないということです。貴重な時間も、命よりは大切ではないと。車を運転すれば、自分の命だけでなく、他人の命も危険にさらすことになるんですからね。


お酒を飲めない私からすれば、お酒を飲まなくてもいろんな話が気さくに出来る貴重な時間にすればいいのでは、というところですが、皆さん恥ずかしがり屋さんですからね、お酒でも入らないとなかなか。


早く帰れて少しうれしいという思いもまた有ったり無かったり。午前中はお年忌がありましたから、疲れもありますしね。
いずけれせよ、一年に一度の行事がまた一つ終わりました。今年も残すところあと2月半ちょっと。光陰矢のごとし、です。その矢のごとしの時間を、充実したものにするべく、明日からもまた一日一日を大切にしたいものです。