書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

節分です。「鬼は外」は言いません

節分です。


正太寺の豆まきは、「福は内」ばかり連呼します。「鬼は外」とは言いません。お寺まで鬼を追い出したら、鬼も行き場が無くて困るでしょう。いろんなうちで追い出されて最後にたどり着いたお寺で、仏様に帰依をする、という寸法です。


ニュースでやっていましたが、成田山新勝寺でも、同じように「鬼は外」は言わないそうです。さらに言えば、曹洞宗大本山總持寺でも「鬼は外」は言いません。お寺ってそう言うものだと思っていましたが、ニュースでは、「鬼は外を言わないのが特徴です」と言ってました。調査不足なのか、ほんとにそういうところは少ないのか。


少ないのだとしたら、正太寺も特徴を持ったお寺の仲間入りなんですけどねー


總持寺で言わないんだから、曹洞宗のお寺は言わないと思いますよ、たぶん。鬼だって心を入れ替えて帰依すれば、あっという間に仏教徒ですもの。


でもひいらぎをお供えしたり、郵便受けに入れたりして、魔除けみたいなことはするんですよね。微妙に矛盾しているような気がしないでもない。鬼も鬼のままではお寺には入れないが、帰依する心を持てば入って来れますよ、というふうに解釈すればいいのでしょうか。



そんな難しいことよりも、ほんとに鬼さんが心を入れ替えて大挙してやってきたら、おもてなしするのが大変だなぁ、と思う今日この頃でした。