書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

タイトル違い

少し前の話になりますが。


今年のお盆に、檀家さん宅をお経を読んで一通り回り終わった後、我が家のお仏壇の前でお経を読みました。我が家は我が家で、正太寺の一檀家なのです。
そして、とあるお経のタイトルを読んだとき、なんだか違和感を感じました。100件以上でお経を読んでますから、このあたりもう無意識で読んでいます。自分がなんと発声しているか、記憶に残らないことも時々あります。


このときも直前のことをはっきり覚えていなかったのですが、でもなんかタイトル間違えたような気が・・・でもお経自体はちゃんと読むべきお経を読んでます。うーむ。
訓練されているというとおかしいですが、お経の題を唱えると、お経の先頭は自然と口をついて出てくるようになっています。だから、タイトルを間違えれば当然中身も間違えて読んでしまうものなのですよ。


後日母から聞いたところによると、そのとき側にいた兄が、「お経の名前違ってたぞ、あいつ変だぞ」と言っていたそうです。兄も大学生の頃まではお盆のお経を手伝っていたので、もう暗唱は無理でしょうけれど、よく知っているんです。兄が言うなら間違いない、やっぱりタイトルが違っていたみたいです。


ということは、日々の訓練により題を発すれば自然とついてでてくるお経を、そのときは無意識のうちに正しいお経にすり替えて読んでいたことになります。すごい。




すごいって言っても、間違えて読んだことには違いはありませんけれどもね。でも100件も読んでへとへとになった状態です。仕方ないと言えば仕方ない。と無理矢理納得してみる。
ご先祖様もお寺の人間ですから、そのあたり十分承知でしょう。こんなときぐらい甘えさせてください。


・・・疲れてるときだからこそしっかりせんかい、と言われそうな気もするな・・・