書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

浄髮を忘れていた

今月、晋山結制にいくつも随喜するので、頭ツルツルにしています。普段は床屋さんで1分刈りで、これはツルツルだとすぐに風邪を引くという止に止まれぬ事情のためです。

そんな事情を隣にずらしてツルツルにしたのは、同安居の晋山結制が2件もあるという特殊事情のため。頭を冷やさないように屋内でもあったかい帽子を被り続けて、なんとか体調を崩さずに過ごしています。

頭ツルツルにした以上はしきたりに則って定期的に剃っていたのですが、今日夕方現在、剃る日なのにまだ剃ってません。

朝からあっち行ったらこっち行ったらしてたら忘れてました。夜に剃るのは頭を冷やしてしまいそうで怖いのですが、明日になると今日よりもちょっと髪が伸びているわけで、いつも通りに剃れるか不安があります。

剃れるとは思うんですよ。一日ぐらいなら大丈夫だと、思うんですよ。ただ、明日の日中の気温は今夜と同じぐらい。気温が上がっていかない予報。それならば、早めに剃って慣らした方が体調維持には良い結果をもたらすのでは、という考えもあります。

悩ましい。朝のうちに剃っていればこんな悩みは抱えずに済んだのに。悔やんでも時は戻らないので、次に何をするかを決めるしかありません。無常だ。

さて。タイトルですが、僧侶が頭を剃ることを曹洞宗では浄髮と言います。髪を浄める。髪が不浄だというわけではないのです。

人間の煩悩というのはとめどないもので、煩悩の起こりを防ぐことは大変に難しいものです。そのことを髪の毛の成長に例えて、定期的に髪を剃ることをきっかけに自らの内の煩悩に心を配り、そして心を浄めるように心がけて修行に打ち込む。こうした気持ちを常に忘れないために、僧侶は髪の毛を剃っています。

そんな流れから浄髮という言葉になったんじゃないでしょうか。リマインダーですね。スマホで定期的なリマインダーをセットしておけば不要なんじゃとか、そういうことは言わないの。リマインダーを確認しながらSNSを見てしまって、煩悩が増大するかもしれませんしね。

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