書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

恐れおののく日々

広島市を土砂崩れが襲って数日が経ちます。お盆頃から土砂崩れのニュースがいくつかあって感覚が麻痺していましたが、当初耳にした際の感覚からは想像できなかったほどの大きな被害に驚いています。

最近、テレビはあまり見ていません。時事ニュースのほとんどはインターネット経由で目に入ります。動画付きのニュースも動画は再生せず、文章を斜め読み。

ですから、どのニュースも感情の深いところまでは入ってきません。ただ、子どもが犠牲になるようなニュースにだけは、強く反応してしまいます。

広島市のニュースも、幼い子どもが犠牲になった記事を読んで、関心を強く持ちました。世の中に関するアンテナが、ほとんど張れていません。お山で修行中だとしたらこうしたニュースは一切入ってこないですから、今本山で修行している若い僧侶の多くは、何も知ることなく、修行に集中しているのでしょうね。正しい姿です。

ただ、お山を降りた僧侶としては、私のような状態では感覚が鈍りすぎています。正さねばなりません。やはり一日にある程度は、世の中の動きを見つめる時間を持つ必要がありそうです。

広島市は災害が少ない地域であったそうです。どこかの記事で読みました。実はここ湖西市も、同じような状況にあります。台風は来ない。直撃してもたいしたことない。地震も来ない。東海地震が叫ばれ出して40年ほどになりますが、伊豆の群発地震が一番身近な地震です。

大雨の被害もしばらく出ていません。私が産まれる少し前には、入出の地でも土砂崩れに家屋が飲み込まれ、人的被害が出ています。でもそれ以降は聞きません。

暑さ寒さもそこそこで、雪もたまにチラチラ舞う程度。夏場の水不足も両隣の浜松市豊橋市と比べると深刻ではありませんでした。

こんなに良い条件がこれだけ長く続いている地は、他にあるのでしょうか。とても恵まれた地です。

しかしそれだけに、いつか大きな何かが起こるんじゃ無いかと、お盆中にお檀家さんと話す中でもたびたび話題となりました。一番怖いのは、東海・東南海・南海地震の同時発生。被災地域の人口密度はそこそこ高いですよね。そして広範囲となるため、大きな被害は容易に予想できますし、範囲の広さから、支援の手が思うように行き届かないことも想像できます。

怖いんですよ。どこかで大きな災害が起こる度、怖くなるんです。次こそ我が身、だと。

被害に遭われた皆様に御見舞を申し上げ、亡くなられた方々のご冥福と、ご遺族の皆様の心が少しでも早く安らぎを感じられるようになることをお祈りしております。