書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗務所日記

当番日ということで宗務所へ。年度末ですが、それとは関係ないところで忙しかったです。来客が多く、進達も数件あり、そのどれも高額の義財金が発生するものばかりで、14時過ぎにはん十万円を抱えて郵便局から宗務庁へ義財金を払い込みました。毎年宗費としていわば税金のように曹洞宗という組織を維持するための負担金を払っているのに、まだ取るか、というようについ思ってしまうような金額です。


日本の行政でも、必要に応じて手数料を取ります。ですから仕組みとしては分からなくはないのですが。あんまり額が大きくなると、不満というものが出てくるのもまた同じことなのですよ。曹洞宗はかなり大きな教団ではありますが、でもそこまでの金額を全国の寺院から集めなければ維持出来ないものなのか、疑問を感じます。


そんなことを感じつつも、宗務所の職員としては義財金を頂戴する以外に何も出来ず、淡々と事務手続きを行うわけです。きっと、透明性が足りないんですよね。このお金が、しっかりと教団の発展に費やされ、ひいては檀信徒の皆さんや、世界中の人々の幸せに寄与するものになるのか、そのあたりが心配なのですよ。


新興宗教のお金の集め方に疑問を感じることがあるのですが、でも曹洞宗のお金の集め方にも、疑問を感じざるを得ません。


そういえば、幸福の科学の本が、個人名を差出人にして、正太寺に届けられました。今日宗務所で話をしたら、同じように同じタイミングで、他の寺院にも届けられたようです。名前はそれぞれのようですが、手はずは同じようでした。


幸福の科学の信者が、その出版する本を買って、自主的に各地の寺院に送付しているのか。それともそれとなく指示が出て送付しているのか。そのお金の出所は?噂では、信者が本を大量に買い、こうして配布するんだとか。(だから売り上げランキング上位に入ってくる、という話も)


噂の部分は根拠がありませんから、そのことに関してどうこう言うつもりはありませんが、個人名にてお寺に本を送ってくる。もしかしたらお寺だけじゃないかもしれませんよね。一般家庭にも届いているかも。私はたいして中身も確認せずにゴミにしましたから分かりませんが、請求書のようなものが入っていたとしたら。はっきりと請求書でなくても、払込用紙でも入っていたとしたら?


こうしたケースでは例え請求書が入っていても支払いの必要はありません。でも、そのことを知らない人は、なんとなく気味が悪いからお金を払ってしまうかも。ではそのお金はどこへ行く?


また、個人名の差出人だったわけですが、メール便で届けられたのですよ。飛脚メール便。私の感覚では、いくら宅配会社が宣伝していても、普通の人が何かを送ろうとしたら、郵便局へ行くと思うんですよね。なのにメール便。最大手のクロネコメール便でもなく、飛脚メール便。何かしらの指示があったと疑われても仕方のないことのように思います。


他のところでも、薄いのに高額な新聞とか(法外というほどではないですが)、ありますよね。うまくやっているので表だって批判しづらいのですが、でも、脱会の際にトラブルが発生したという知り合いもいます。


お金の扱いが不透明だと、曹洞宗だって同じような枠でくくられかねません。そのあたり、曹洞宗宗務庁はどこまで実感として感じているのか、心配ですよ。


ちなみに。
この日記ではなるべく他の宗教を批判するような内容は書かずにおこうと考えていました。でも、幸福の科学に関しては、今回の件の不気味さと姑息さが、批判されて当然と思い、書きました。新聞出しているところの件は、普段からトラブルの話をよく聞くので、もういい加減書いてしまおう、と。知り合いにも関わっている人がいますが、これは組織に対しての話しです。個人個人はまじめで良い人も多いのです。ただ、組織としては、私は最低であると考えています。曹洞宗の組織も私は出来が良いとはとても思いませんけどね。


この日本において、信教の自由を保証出来ない宗教、もしくはそれに類するものは、批判されて当然だと思いますよ。信教の自由とは、信仰の対象を本人の意志で選べると言うこと。入るも出るも自由と言うことです。


今度もし直接にトラブルに関わったら、団体名をちゃんと書こうと思います。それこそ私自身がトラブルに巻き込まれかねませんけれども。