書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

法要中の大きな音

今日お年忌をしたお宅で、そこの小さなお子さんが、先日のお彼岸に行ったおせんぼうの時に、泣き出した話を伺いました。おせんぼうでは最初と最後に大きな音の鳴らしものをするんです。いわゆるチン・ドン・ジャンの、ドンとジャンを使って、譜面通りに音を出して演奏をします。演奏と言っても音楽として成立はしない程度のものですけれど。


その最初のジャンと鳴ったとき、音の大きさにびっくりして泣き出してしまったんだとか。言われてみれば、儀式の最初でみんなシーンとしている中で突然大きな音が鳴るのですから、小さなお子さんであればさぞびっくりすることでしょう。大人であれば見ていれば、今から鳴るんだなぁと分かるでしょうけれども。


儀式そのものが子供向けではないですから仕方ないと言えば仕方ないですけれど、お子さんを連れてきても安心して参加できる法要というのも必要なのではないかと、考えさせられました。昔から受け継がれてきた儀式といえども、時代時代に合わせて多少の変化はあったはずです。儀式が成立した時点での時代の影響は当然強く受けているでしょうし。それならば、今の時代に合わせることもいけないことではないと思いますし。


でもどんな形が良いのかと考えると、思いつかないんですよねぇ。ここでなにかを思いつくことが出来る人が、歴史に名を残せる可能性を持った人なのかなと、そんなことを考えてしまいました。


どうしたらいいものでしょうねぇ。