書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お寺を会場にお葬式

正太寺を会場にお葬式がありました。正太寺の場合はお寺を会場に葬儀をするということはあまり無いんです。都会だと斎場や式場といわれるところで行われることが多いようですが、入出の場合はほとんどが自宅で行われます。


自宅で出来ない場合、それはたいていの場合会葬者に対して家が手狭な場合、お寺を会場にするんです。家が大きくても、それを上回る会葬者が見込まれる場合は、どうしようもないですからね。


そんなわけで、12時開式なのですが、会場ゆえ準備のために朝から業者が大騒ぎでした。疑う必要の無いはっきりとした真夏日、業者さんも大変です。


お寺が会場になるといっても、お寺側ではお茶を出したりといったお接待は一切しないため、そんなに負担は無いはずでした。でも、暑さと人出でダウン気味です。
物の配置や細かなことについて聞かれれば答えなければいけませんし、あまり広くないお寺ですから庫裏(居住スペース)と本堂との距離はほとんどなく、本堂に人がいれば庫裏でくつろぐことも出来ません。寝っ転がってると見えちゃいます。


そんな気疲れが夕方まで続くと、さすがにへばってしまうということなんですね。


それでも、お寺を会場にするというのは、厳粛な雰囲気がより強く出て、斎場や式場でやるよりは適しているようにも思えます。もちろん、自宅が一番ですよ。


いろんな事情で自宅で行えない(最近は縁側の無いうちが多いですし)から式場を利用するのは仕方の無いことです。でもそれなら、菩提寺を会場にするというのも、選択肢の一つとして考えてみてもいいと思います。


トイレ事情もお寺によって違いますし(うちはかなり悪いほうだと思います)、控え室も十分にあるわけではありませんし、エアコンもたいていはついてません。準備などが大変だから葬儀屋さんも嫌がったり、もしかしたら追加料金があったりするのかもしれません(ここんとこ、どうなんでしょう)。
でも、雰囲気は他には出せないものがありますよ。


受け入れるお寺側はなかなか大変ですけれどね。でも、「お寺を会場に使いたい」と言われれば、断る理由はありません。菩提寺から送り出す、それは良いことだと思います。