書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

変則的な葬儀当日の流れ

正太寺で行う葬儀のごく一般的な当日の流れは、午前中に開式、閉式後に出棺、火葬、収骨、初七日(三日七日)、精進落としの振舞い、となります。精進落としと表現するかどうかは地域事情も多分に関わってきますが、単純に会食で良いような気もしています。

近年、自宅葬から葬儀会館利用へと形態が変わってきましたが、それでも葬儀の流れ自体は変わらずに行われていました。浜松市内ですと様々事情があって、仕方なく火葬中に三日七日を勤めるという例もあるようですが、正太寺では今の所未経験。火葬中に三日七日って、法要の説明できるのかな…

ごく最近になって、湖西市の斎場会館を利用するときに限り、流れが変わるケースが出始めました。火葬中に会食が入りのです。そして三日七日を勤めて解散となります。

これなら法要だけを見れば流れに変更はなく、火葬中にみんなで助六を食べていた時間が会食の時間に変わっただけとも言えて、違和感は少ないです。正太寺としても文句を言う部分もないのですが、ただ、そうなってしまう理由に文句をつけたい。

斎場会館の利用ルールが毎年のように変わるのですが、撤収時間の設定がひどいんです。せっかく葬儀から火葬、会食までを一箇所で行えると言うのに、16時には撤収完了してとか、最近では15時になった?同日にお通夜が入っているのなら分からなくもないですが、何もない日でも時間設定に厳しいと言う話です。葬儀屋さんからの話なので、バイアスがかかっている可能性もありますが、複数の葬儀屋さんで同じ話なので、誰が真実を話しているかと言うのは非常に分かりやすいです。

三日七日のお勤めをしてからの会食だと、撤収の関係もあってゆっくりと出来ないので、火葬中に会食にする、と言うケースが出てきます。終わりの時間が早くなるので、参列者の負担は軽減される面もありますが、今の流れの形で長年続けられてきたというのには、それなりの必然性があったわけです。

それを斎場会館側の事情で変更しなくてはならないというのは、一体誰のための斎場会館か、という思いがしてしまいます。しかもこれ、湖西市新居町の合併がきっかけになっているんです。現在の斎場会館は元々は新居町が整えたもの。湖西市と合併してから施設の拡大はされましたが、新居町が運営しているときにはこんな問題は一切なく、使いやすいと大好評でした。それなのに湖西市との合併後にどんどん使い勝手が悪くなりました。一体誰の思惑なのかと邪推しかねないぐらいのひどい改悪続きです。

職員の勤務時間の問題などもあるでしょうが、そもそも斎場会館はサービス業なのですから、市が運営するには無理があるのでしょう。民間委託するとかすればいいのに。委託された事業者がブラック企業のようになってもらっても困りますけれど。

色々と問題はあり、役所としても良い落とし所を探してくれていて、その結果が今の形に現れているものだと思いますが、利用者の立場に近いお寺側から見た景色としては、利用者である市民の側の意見は全然汲み上げられていないように見えます。なんででしょうね。理由があるならば、もっと大々的に、いやでも目に触れるように広報するとか、ね。

役所の仕事というのは非常に大変なのは理解しているつもりなのであまり批判めいたことは言いたくありませんが、さすがにちょっと気にかかるようになってきたので、とりあえず日記に載せてみました。気にしているのはお寺だけで、喪家の皆さんはそんなに気にならないとかなのかなぁ。