晋山結制の行持の中で、本堂正面に据え付けられた須弥壇に登る場面があります。住職がそこに立ち、僧侶からの問答を受けるという場面であり、当日一番緊張する場面でもあります。
普通のお寺の須弥壇は、解体ができます。階段状になっている部分を外して広い平らな台の状態にし、そこに住職が上がるわけです。
じゃないと狭い。
ところが、正太寺の須弥壇は解体できません。どうするかというと、須弥壇の手前に台を設けるのです。机を手前に置くと考えるとイメージが湧きやすいでしょうか。
師匠の時にもそのようにして、机の部分は大工さんに作ってもらったそうです。
現在、正太寺のお檀家さんには現役の大工さんはいません。建具屋さんはいますし、いつも仕事をお願いしている大工さんはいますけれど、なんにせよ、依頼をすればほぼ利益無しで請け負ってくれたり、もしかしたらお祝いだからと材料費まで請求無しでやってくれちゃったりする可能性もあります。
それはそれで良いことであり、お布施としてありがたく頂戴すれば良いのですが、木材の価格が跳ね上がっている現状ではどうにも気が引けて頼みづらく。そんなところを総代さんたちに相談したら、では我々で作ろうか、と発してくれました。
先日の息子の得度式の際に寸法を測っていってくれて、ホームセンターで材料の発注もしてくれたとのこと。在庫が揃ったとの連絡があり、明日お店に行って、切断してもらう手筈になっているそうですが、その前に最終的な寸法の確認をしたいということで、今夜総代さん3名が集まってくれました。
1時間ぐらいかけてみんなで丁寧に確認をしたので、多分大丈夫じゃないかなぁ。それでも、実際に組み上がるまでは落ち着かないですね。
来月の上旬に、今度はお世話人さんからも数名加えて集合し、実際の製作をすることになりました。心配でもあり、楽しみでもあります。
他にも机に関してちょっと心配な点もありますが、それはまあ、随喜の和尚さんたちと相談する部分のこと。来月の下旬には和尚さんたちに集まってもらう日があるので、その時に現物を見ながら相談しようと思います。
先月は得度式、今月は仏前結婚式にかかりっきりになっていますが、晋山結制もかなり迫ってきました。色々平行して進めていくには能力不足だと自覚はしていますが、そうは言ってもやらなきゃならないことです。こんなに苦労する儀式もおそらく生涯で最後になるでしょう。頑張ります。
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