書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

電子帳簿保存法のセミナーに参加した

正太寺でも利用しているクラウド会計のfreee社が主催する電子帳簿保存法についてのセミナーにzoomで参加しました。定員300名という話だったはずが、900名ほど申し込みがあり、開始時点で700名以上が接続していたそうで、関心の高さに頷きつつも、定員とはなんぞやと思いながら始まりました。

思った通り、ここ1週間ほどで得た知識に加えて、じゃあfreeeの場合はどうなのかという視点が加わっていて、十分に満足がいくものでした。よしよし。

現時点までに発表されているfreeeの対応状況から想定していたもので正解でしたから、自分の理解度に自信が持てました。ただ、それであっても個別事例ではどうしていいか分からない場面も出てきそうです。悩ましい。

最も悩ましいのは、電子的な領収証等は電子的なまま保存しなくてはならなくなる点。これ、電子帳簿を利用しているか否かは関係ないんですよ。売上高が少ない場合の特例も無いようなので、とにかく電子的に保存しなくちゃならない。Amazonでも領収証は「印刷してご利用ください」というような文言がありましたが、今後は無くなるのでしょう。

電子的に保存するのにあたって、いくつか要件があります。ダウンロードしてフォルダに突っ込むだけじゃダメなのです。幸いfreeeはそうした保存にも対応していますし、いくつかのECサイトは購入データを自動取得してくれます。Amazon楽天市場アスクルが挙げられていました。この取得したデータは訂正も削除もできないので、電子的な保存に関する要件を満たし、これだけで電子取引データとして保存できたことになるようです。

保存するべきは電子取引データと表現されていて、何がなんでも領収証と限定していないのは、こうした使い方を想定してのことなのかな。

ただ、たまに楽天市場の個人アカウントを使ってお寺の物を買うのですが、こうした場合は対応を迫られます。現在は楽天の購入データを取得するようにはしていないので、実際のところは分からないのですが、普通に考えたら全部の購入データが自動取得されます。個人的な買い物も含めて。訂正も削除もできないので、その代わりに関係ない取引明細にはひとつひとつ「無視」という欄にチェックを入れて、無視するようにしなくてはなりません。考えただけで面倒。

そうなると仕事用のアカウントが欲しくなりますが、楽天市場は法人でのアカウント作成を推奨していません。購入したお店とトラブっても知りませんよ、というスタイル。うーむ、遠い目をしたくなります。

印刷用の領収証画面から直接PDFを作成することが、電子取引データの保存の要件に合致するのならば、そのPDFをfreeeにアップロードするだけで済むのですが、果たしてどうなのか。

1月1日から施行されるので、あとひと月半ほどの間に具体的な事例についての情報がどれだけ出てくるか、注目しています。

電帳法の改正自体は喜ばしいことなのですが、この点だけがネックになっています。しかも、領収証の電子保管を始めるか否かに関わらず、この点は全員に適用されるというのがね。紙で帳簿を作成していたとしても。お寺さんだと知らない人も多いんじゃないだろうか。

思い切った緩和をした一方で、改ざんを防ぐための措置が強く取られている部分もあります。これを機に若い副住職に会計を譲る高齢の住職が現れたとしたら、それはそれで良いことかもしれませんけれどね。

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