書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お彼岸のお供物悩み中

お彼岸には観音懺法をお勤めしていますが、組寺を順番に回っているので、正太寺で毎年というわけではありません。

その順番がこの秋のお彼岸に回ってきます。3年に一度の大法要です。

この3年間に亡くなられた方の戒名を懺法講の掛け軸に書き入れ、以降、毎彼岸、御供養します。どこのお寺で法要を勤めても、その掛け軸をかけます。お戒名の読み込みもします。これは全員分読み上げるというわけにはいきませんが、組寺住職が同時に読み上げを開始し、声で読みながら目でも読む、というような感じです。

一度書き入れあれれば、組寺で組んでいる懺法講が続く限り、永代に渡って供養されます。ですので、特別永代供養を申し込まなくても、年回法要はともかく、年に2度は供養法要があるわけです。それでなくても毎朝のお勤めでお檀家さんのご先祖をまとめて御供養してますからね、十分永代供養になっているわけですけれど。

この法要には、ご家族に参列していただきます。今年はコロナのために1〜2人での参列をお願いするお手紙を出しましたが、例年ならもっと大勢でお参りをしていただくところです。

お寺では、お供物を用意しています。これは仏様へのお供物ではなく、ご家族へのお土産のようなものです。前回は風防のついたライターを用意しました。ライター部分は取り替え可能なタイプです。これはなかなか好評で、お墓参りの時に重宝されているようです。

今年も似たようなものを考えていて、風防付きのターボライターがカタログにあったものですから、それにしようかと。ただ、いつもは仏具屋さんに頼んで包装やのし紙もお願いしていましたが、カタログを送ってきたお店に頼もうと思うと、いろいろ手間もあります。電話一本で、伝える内容も最小限で済んでしまう便利さを知ってしまうと…

名入れも出来るというので、検討しています。版代が三千円で、名入れが一つ30円という、そんな金額でいいのですか?と聞きたくなる安さ。機械が安くなったのかなぁ。特別な工場に出さずとも、販売するお店で出来てしまうのかなと考えられる金額ですね。

同じ品物は仏具屋さんでも入手できると思いますが、名入れとなると難しくなります。やはり面倒でもカタログのお店に頼むしかないのか。一度仏具屋さんに聞いてみようか。近々衣屋さんが営業に来るから、そこで聞いてみようか。

いや、そもそもライターという選択肢以外のものは無いだろうか。もう少し探してみても。時間はあとひと月あるし。

という具合に悩んでいます。

住職になっても悩みだらけです。ただ、その悩みで精神や肉体が蝕まれたと苦しみの元になってはいないので、仏教的には悩みという範疇ではなくなりますね。悩みや欲は決して無くなりません。人間の内から出てくるものです。無くなりません。それを苦しみにつなげないこと。そこが肝要。

最近は坐禅に興味を持たれる方も多いようですが、悩みを欲をなくさなきゃならないなんて構えると、大変なことになってしまいます。もっと気軽に取り組んでみましょう。取り組むことそのものがすでに良いスタートを切れていると信じて大丈夫ですよ。

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