書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

葬儀会館は乾燥しているのです

ここ湖西市でも、葬儀を様々な会館で行うことがほとんどとなってきました。市営では元新居町営のやすらぎ苑、民間ではエコー会館、湖西ホールと、3つの会館が利用可能です。


こうした会館内は、非常に乾燥します。空調と、生花が主な原因だと思います。空調が、特に暖房が空気を乾燥させることはよく知られていますが、生花もものすごく空気を乾燥させます。なぜなら、生きているから。空気中の水分を吸収しているのです。


二酸化炭素は酸素に変えてくれますが、取り込んだ水分は中にため込んでしまいます。根から切り離されてしまっていますから、余計に必死に空気中の水分を取り込もうとしているはずです。

そのあおりを最も受けるのが、祭司側である僧侶と、司会者。司会者は、僧侶と違って常にしゃべり続けているわけではありませんが、ひとたび声を出し始めれば、咳き込むことも出来ません。乾燥していると喉がかやかやとしてきます。端から見る以上に、しんどい仕事なのです。


我々僧侶はと言うと、だいたいいつも声を出していますから、乾燥していると喉がどんどん痛んでいきます。土日にお年忌を勤めてからの葬儀だったりすると、より顕著です。いくら毎日声を出していても、お年忌のように30分とか、そういう時間声を出し続ければ、喉は痛みます。痛んだところでさらに声を出すのですから、負担は相当なものです。


私も今まで、途中で声が出なくなって無理矢理絞り出すと言うことを何度か経験しました。普通のお役僧ならばそこまではならないのですが、念誦(維那)をお勤めするときは倍は声を出しますから、声が出なくなると言うこともあるのです。


そして今日も葬儀があったのですが、会館の乾燥度合いがいつもより酷かったのか、お役僧さん方全員、声が出にくそうでした。厚みのある声にならないんです。出にくいところを必死に出しますから、がらがら声。


そこに体調がちょっと下降線だったりすると、あっというまに風邪に繋がってしまうんですよね。私はもう、数日体調が悪いので、これでまた悪化するのかと思いましたが、どうやら回復基調にあったようで、今のところひどくはなっていません。ラッキー。


これからの季節、会館での葬儀は、喉にはかなり厳しいです。空調のおかげで寒さしのぎに苦労はしないのですが、風邪はひきやすくなったように思います。


なかなか、難しいものです。