書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

友人の葬儀

まだ我々38歳です。まさか友人の葬儀に参列することになるとは。

今日は私だけで参列してきました。長男の体調もちょっといまいちで、妻はそちらに付いていることに。

トロンボーン吹きでしたので、葬儀後に、同じ楽団のトロンボーン班が追悼の演奏をしてくれました。ありがたい。とてもありがたい。式場内に飾られていた愛用のトロンボーンを中央に置き、そこからメンバーがハの字に広がって演奏です。

つまり、一緒に演奏しているんですよ。泣くしかないじゃないですか。

葬儀の会葬者焼香中に、奥さんは子どもを抱いて声を殺して泣いていました。湖西市ですと遺族が焼香台の脇に立って、会葬者に挨拶をするのが一般的ですが、こちらではそうではないようで、でも、その泣いている姿が余計に涙を誘いました。

特に今回のようなケースでは、挨拶に立つよりも、自席にいた方がいいですね。立っていたら、泣き崩れる可能性もあります。そうしたら、僧侶も平静を保てなくなりそうです。禰宜様だって変わらないですよね。人ですから。

昨日は泣かずに済んだのに、今日はずいぶんと涙が流れました。お役僧と同じようにお唱えや読経など、会葬者席に座ったままさせていただきましたが、途中で読めなくなることもしばしば。

檀家さんの葬儀でこんなだったら、全然勤めを果たせませんね。

葬儀の後、参列していた同級生と少し言葉を交わして(彼は高校の同級生と一緒でしたのであえてそれまで声はかけず)、式場を後にしました。私には、帰る場所が、今までと変わらずに、あります。それが欠けてしまった奥さんのことを思うとまた涙が出そうですが、せめて私は妻を同じ境遇に遭わせないようにしなくては。

彼のお子さん達が、しばらくの間、少し手がかかる子になりますように。たぶん良い子たちなんです。いままで接してきた記憶からすると。でも、しばらくは、ちょっと手がかかった方が良いと思います。少しだけね。奥さんが、ちょっと忙しくなるように。