書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

とあるお寺の本葬の準備にて

明日明後日と、とあるお寺様で本葬儀が修行されます。その際に、初めてとなる知庫の配役を頂きました。宗務所の主事さんと二人です。受付の配役もありますので、純粋に当日会計の仕事が任務となります。


具体的には、受付でいただいた御香資(いわゆる香典のこと)を回収し、集計します。それをもとに配役のあるお寺様への謝宜(お礼)を作り、お渡しします。以上。


非常に簡単ですね。字面からすると。今回の状況では、字面の通りに簡単な仕事となっています。最近では香資の金額が教区毎に統一ルールが定まってきており、本来は香資を受け取ってからその金額を元に金額調整して作らなければならない謝宜を、事前に作成してしまうことが出来るのです。


当日に行う仕事が減るわけですから、とても楽になるわけです。


ただ、お金の関わる仕事ですから、間違いがあってはいけません。間違っても葬儀を出されるお寺様が、どなたかに失礼をする原因を作るわけにはいきません。そういう意味では、とても緊張するお役です。


それにしても、少し前まではこうした儀式の配役は、殿行を頂くのが当たり前でした。若手が最初にたいてい配役されるお役で、儀式の裏方です。良い勉強になるのです。それが、今回はこうして知庫のお役をいただき、4月に予定されている他のお寺様での本葬晋山結制の折には、記録というお役を頂きました。配役名上は殿行なのですが、殿行の仕事はせずに、記録写真を撮るのです。


この記録のお役もなかなか大変で、儀式の流れがおおよそ頭に入っていないと、全体を網羅して写真を撮ることが出来ません。写真屋さんに取ってもらうのと違って、まさか専門家である僧侶が、進行スケジュールをチラチラ見ながら儀式の最中の会場をうろうろするわけにもいきませんしね。


殿行だけでなく、他の配役もいただけるようになったのは、とてもありがたいことです。さらなる勉強をすることが出来ます。宗務所に勤めていなければ、おそらく今回配役を頂くご縁は無かったはず。そういう意味でも、宗務所に勤めることが出来たのは、ありがたいですね。


いろんなご縁を大事にしながら、自分の力量を向上させられるよう、今後も努めていきたいです。