書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お逮夜

新居町のお寺さんの本葬儀を明日に控え、本日はお逮夜です。15時半集合で勤めてきました。

私の配役は知庫。寺院受付で預かった香資(いわゆる香典)を集計し、また、配役のお寺さんへの謝誼(御礼)を用意します。

他に受付としての配役が一人。一つ年下の後輩です。法要に関しては私よりも随分うわて。事務に関しては、まだ私の方がちょっとうわてかなぁ、というぐらいの関係です。受付は初めての経験と言うことで、とはいえ私もさほど細かな指示は出せずでした。

寺院受付で肝要なのは、人を知っていること。それなのに、彼は教区が違います。顔の分かるお寺さんも多いですが、分からない方も数名いるようで、そのあたりはもう、うまく立ち回るしかありません。

そのあたりのことはたぶん上手に出来そうでしたので、つまり私が教えられることなんて無いのです。切ない。ただ、香典返しに当たる遺意を私かどうかは確実にチェックしないといけないので、そこだけですね、お願いしたのは。案の定、たったそれだけでうまく仕事をしてくれました。頼りがいがあります。

おかげで私は隣の部屋に籠もって集計作業に集中できました。途中二度ほどお札の枚数が合わなくなりましたが、最終的にはぴったり合いまして、枕を高くして眠れるというものです。

在家の方の葬儀では、最近はもう、香典場の係が集計をするという光景は見なくなりました。お寺の場合はまだそれが残っています。いただいた香資の外包みを葬儀の際に祭壇にお供えするにあたり、中身を空にする必要があるのです。

万一盗まれでもしたら、葬儀代の支払いだって滞りかねませんから。普通のお寺って、お金無いんですよ。ま、その辺の事情は、多くの在家の方だって同じように思うことでしょうけれど。

目立つ場所にお供えする必要が無ければ、鍵付きの箱を用意して厳重に保管するだけで済むんですけれどね。しかし、現実にはお供えの必要があります。そして、どちらのお寺からいくらいただいたか、それはとても大切な情報です。しっかり記録しなくてはなりません。知庫の仕事の一番大切な部分です。

今日の所はばっちりとその責を果たせました。よしよし。