書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

また地震です

初めて緊急地震速報がテレビに表示される瞬間を見ました。おかあさんといっしょを娘と見ていたのですが、画面下半分にデーン表示されるため、娘は「見えない、見えない」と言っておりました。しばらくすると臨時ニュースに番組が切り替わり、やはり「見えない、見えない」と不満そうに。


2歳児には、どんな大地震も自分の体感するところでなければ、こんなものですね。


それにしても、大きな地震です。亡くなられた方も今の時点(22:14)で6名というニュースをWebで確認しましたが、行方不明の方も多数いらっしゃいます。怪我をされた方はさらに大勢。お悔やみとお見舞いを申し上げます。私の住むのも静岡県。東海地震が予想されており、人ごとではないと常にピリピリしています。


地震の規模に対して、死亡者の数が少ないようなのは、震源地が山あいで、一番近い都市が仙台市でしょうか。このあたりの地理に明るくないので正確なことは言えませんが。人口密集地までに少し距離があった結果でしょうか。


東海地震は政令市を2つ飲み込む位置での発生も予測されています。東南海地震と連鎖したとすると、名古屋も入ってきます。それ以外にも東海地方沿岸部は人口の多い地域がいくつもあります。地震の規模自体もより強いものが想定されていますから、人的被害は、想像したくないほどであります。


ほんとうに、人ごとではないのです。昨夜は嫁さんの実家に泊まり、今朝お寺に戻ってきました。今もし東海地震が発生したら、どう行動するべきか。生きているかも分かりませんが、生きている前提で想像しなくては仕方ありません。


湖西市災害ボランティアの一人として、特に通信の分野での柔らかな責任のある者として、災害ボランティア本部に駆けつけなくてはなりません。しかしその前に、車で30分ほど離れたところにある嫁さんの実家へ向かい、全員の安否を確認したい思いは一番強いです。津波が発生すれば被害を逃れられないはず。いったいどうなることか。近くに高台は無い。家は津波に耐えてくれるだろうか。2歳児と生後1ヶ月にも満たない娘2人を連れて、避難所へ移動できるだろうか。1ヶ月の子のことを考えたら、最低限の荷物にしたって、相当あります。隣近所の付き合いが残っている地域だから、助けてもらえるかもしれない。それにしたって、この目で確かめなくては、安心など出来ません。


嫁さんの立場にすれば、私の安否を目で確認するのは、自力ではほぼ不可能です。乳飲み子を連れて十数キロも歩いて移動なんて、とても無理です。安心させるには、私が行くしかないわけです。


東海地震直後の私のイメージする町は、瓦礫の山です。その中を、どう動くか。車なんて使えません。バイクもどうなることか。自転車が無事に使える状態で残っていれば、それが一番速いかな。


家族が無事に避難所で過ごせそうになるまでは、とても離れられませんよ。


お寺は残ってるかな。残ってて欲しいな。
私は生きていられるかな。
親類縁者友人知人、お檀家さん、みんなみんな無事でいられるかな。


ただでさえ、数十年、長くても百年ちょっとで人は死んでいくのです。せめて、その途中で命を失うことがないように。何事も無常ではあるけれど。