書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

11月に向けて、本格始動です

今年の11月に、新居町のお寺で晋山結制が催されます。お寺に住職が、正式に入るための儀式です。たいていの場合、実質的には住職というのはいつもいるもので、先代さんが亡くなればとにもかくにも跡を継ぐ人がいるわけです。


それはとても実務的な住職でして、しかし社会的にはそれが正式な住職でもあります。宗教法人の代表役員でもありますし、曹洞宗から見てもちゃんとした住職です。
そういう意味での住職とは別に、古来から伝わる法式に則って行われる晋山結制を行うと、回りのお寺のご住職さんから見ても、お檀家さんから見ても、文句のつけようのない住職だ、ということになるのです。


昔はおそらく、これをしないと住職とは呼ばれなかったのでしょうね。
ちなみに、それまでは「なになに和尚」であったものが、この式を行うと「なになに大和尚」となります。赤い衣も着られるようになります。


その式はやはり、大がかりな物です。大勢の僧侶が集まって、儀式を進行していきます。普段はあまりやらない儀式ですから、練習も必要になるのです、その練習が、毎月開催している勉強会にて今夜行われました。普段はよく行う法要を繰り返し練習しながら基本をいやというほど体に覚えさえ、それと平行して大きな行事の勉強もしているのですが、今回からは完全に晋山結制モードとなりました。日取りも決まっているため、みんな真剣です。


おととしにも同じ式が行われまして、その時には書記という、なかなか重要な役をちょうだいしましたが、今回は法要の進行を裏に表に支える役回りとなりました。殿行(でんなん)と言います。その中でも主に鐘を鳴らす役です。おととしのお受戒でも同じ役をやってましたので、懐かしい感じです。大きな音を鳴らす役ですから、よくよく研鑽して、間違いの無いように勤めたいと思います。



来月には正式な打合会が開催され、8月はお盆なので合間をおき、9月10月と一回乃至二回練習をして本番になることと思います。おととしは、この辺りでは20年ぶりの開催でしたからずいぶん練習に時間を費やしましたが、今回は間隔が短いので、スムーズに行くのではないでしょうか。と考えております。


大きな行事というのは、緊張感もかなりのものですが、終わったときの達成感も得難い物です。それを楽しみにしながら、がんばろうと思います。