書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

時にはお説教の時間を犠牲にすることも

今日は師匠が留守のため、お年忌2件を一人でまわしました。お寺によってやりようはそれぞれですが、正太寺の場合は、だいたい1件あたり1時間半程度の時間がかかり、午前中に行うのが普通です。
また、お昼ご飯を振る舞うため、開始時間帯も昨日の日記の通り、10時〜11時の間となります。都合、一日に行えるお年忌の数は、多くても3件となります。


3件を一人でやろうとすると、どう考えても無理なので、住職副住職、どちらかが都合の付かないときは2件までしか受けません。その2件も、なかなかキツキツのスケジュールでこなすことになります。


私が副住職になるまでの間は、師匠は普通にこなしていたんですけどね。


実際に自分がそれをやってみるとかなり大変です。
まず1件目の自宅でのお経を読んで、すぐに2件目に移動し、そちらが済んだらお寺に戻り1件目のお墓経、位牌堂に移ってお念仏。すぐに2件目のお墓経、そしてお念仏となります。(曹洞宗では念仏は無いのですが、風習として行っています)


本来ならお説教をするのですが、その時間が取れません。とてもとても残念です。どちらかを30分ずらせればなんとかなるのですが、それは難しい場合も多いのです。私個人の考えとしては、お経を読むよりもお説教を聞いていただきたいのです。でもお経を読んで仏様をご供養しなければお年忌の一番大事なところが抜けてしまいます。おろそかには出来ません。
結局、お経をしっかり読んで、お説教の時間がなくなってしまうことになります。切ないです。


2人がかりなら、世間話をするゆとりも出来ます。いいことずくしです。ま、でも、私も用事があることが多いですし、なかなか難問ですね。いずれは私一人でやらなければいけなくなるんですし。