書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗教とアニメ、って書くと今更のように聞こえますが

全国曹洞宗青年会というのがありまして、私の所属している青年会もその一翼ということになります。なるというか、自然とそうなってしまう構成になっているというか、何というか。


で、その全国曹洞宗青年会、略して全曹青が発行している機関誌に、宗教とアニメについての特集が組まれていました。3人の方がそれぞれの考え方から執筆しているのですが、取り上げられるアニメは宮崎アニメ、手塚治虫甲殻機動隊、AKIRAといったところでだいたい共通しているのがおもしろかったです。甲殻機動隊以外は見たことがあります。AKIRAは中学の頃に先生が見せてくれたのですが、内容はよく覚えていません。ストーリーがよく分からなかった記憶があります。
よく見るのはやはり宮崎アニメ、ということになりますね。


特集では、それらのアニメについて、教団が作るような宗教を前面に出しているアニメとはもちろん違うのですが、世界観や、主人公の思考などに、宗教性が現れている、というようなことが書かれていました。そして、その部分を切り口にすると大学の講義でも学生が自然と興味を持って講義に入り込んでくるとか、そういう切り口から布教をしていったら、若者にも宗教について考えてもらえる機会が増えるんではないかとか、おおざっぱに言うとそんなような内容だったわけです。たぶん(汗)


そして私がどんな感想を持ったかというと、甲殻機動隊ってどんな話なのかなぁということ。これだけは一度も見たことがないので興味を引かれました。けっこうな文字数の特集だったのですが、興味を持ったのがそんなとこかいと自分で自分を冷ややかに見てしまいますが、でも映画化されてたくさんの人が見たはずのアニメなんですよね。自分もそれを見てみれば、見たことのある人たちに仏教について話すきっかけが作れるんじゃないかと、そんなことも考えます。登場人物が自分という存在に疑問を抱き、その時の台詞がそのまま、仏教において自我を考えるのと同じ考え方であったと書かれていました。しかもそれが、かなり重要なシーンであったらしいのです。


それならば、見た人がかなりの確率で自我について興味を持ったはずなんですよ。だったらそれについて、きっと話し合いが出来るんじゃないかなと、思うのです。


問題があるとすれば、そのアニメを見たという人が、近辺にどれくらいいて、それをどう確認すればいいかまだ方策が見つからないということでしょうか。ここから先は自分で考えなくてはいけない領域ですよねぇ。困った困った。