書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

簡単な手続きなのに難しい

昨年末、お寺の土地の地目を変更しました。こうした場合、正太寺は宗教法人曹洞宗被包括宗教法人ですので、宗教法人曹洞宗に対して届け出をしなくてはなりません。

また、変更する元の地目によっては、そもそも変更していいか承認を得る必要すらあります。宗教法人という法人格を持った組織ではありますが、どこか子会社的な部分もあるのが多くの寺院に共通の現実です。

とはいえ、曹洞宗の仕事は非常にお役所的であるため、心情的に申請が却下されたりはしません。手続きが整っていさいすれば、よほどの事情がない限り、こちらの希望が叶うようになっています。

今回は宅地から雑種地への地目変更のため、変更後に届け出をすれば良い事案です。本当は境内地へ変更したかったのですが、市役所で認めてもらえませんでした。市道を間に挟んだ飛び地になっているのが主な理由ではないかと、依頼した土地建物調査士さんの話。依頼した時点て、その危惧は示されていましたので、驚きはありませんでした。

でも元をたどれば、市道の部分はおよそ三十年前に市に寄付した土地なんですよ。寄付した土地の入り口に、参道入り口を示す石が置かれていましたから、古来からお寺の入り口だったはず。そうした経緯も考慮してもらえたらよかったのですが、今の行政の手続きでは望むべくもなく。そんなことをしていたら時間ばかりかかってしまいそうですからね。

雑種地となった土地は、今は駐車場として利用していますが、その一部を違った形で使う構想も持っています。それが叶えば、改めて境内地として申請したら通りそうな気もしますので、気長に取り組むもうと思います。安くはない固定資産税が痛いですが。

そして話は元に戻り、曹洞宗への手続きの話。これが結構難しい。揃えるべき書類はほぼ揃っているのですが、唯一よく分からないのが、課税標準額の載っている書類というもの。例えば課税証明書のようなものが役所で交付してもらえるそうですが、それでなければダメというわけではありません。

手元には固定資産税の通知書類があります。お寺の土地全てについて一覧表になっていますが、形式としては単なる一覧表であり、市長の名前があるとか、割り印があるとか、複写防止の透かしがあるとか、一切ありません。これが果たして先方の求めるものなのか、判断に迷います。

担当部署に電話して聞けばいいんですけれどね。庶務主事の仕事としてならすぐに電話をかけるんですが、変なものでして、正太寺のこととなるとなんとか聞かずに解決できないものかと粘ってしまいます。無駄な粘りと分かっていつつも。

一度経験すれば、この程度でいいのかとなるわけですが。もうちょっと悩んでみるつもりです。