書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

スターマイン

弁天島の花火大会へ行って来ました。
今年は久しぶりに、ある花火を打ち上げる理由を知った上で見ること出来ました。昨日の中日新聞夕刊に、その話が取り上げられていたんです。


弁天島で料理屋を営んでいた人が今年の3月、若くして脳梗塞で急死されました。その人の友人と、常連客だった人たちが集まって、彼のために花火を上げようということになったんだそうです。
浜松市を中心とした周辺市町村の合併が来年7月なので、「舞阪町」の名がつく弁天島花火大会は今年が最後ということもあり、気運が高まったようです。そして、今は閉じてしまったそのお店にもう一度みんな集まって、これまでそうしてきたように、花火を見ながら飲もうと。


そのスターマインが、8時40分頃から打ち上げられるということでした。その前までの花火にも、いろんな理由があるのでしょうけれど、私が知っているのはこのスターマインだけ。きれいな花火に目を奪われながらも、時計のチェックは欠かしませんでした。

そして訪れた8時40分きっちりに、スターマインが上がり始めました。迫力はあるのですが、でもそれは、派手というよりも「美しい」、そんな花火でした。話を知っているからそう見えたのか。花火職人の心意気なのか。派手で豪快な花火よりも、ひたすらきれいな花火が似合います。会ったこともないし、昨日知ったばかりの話ですが、でも、なんだかそんな気がしました。


今この瞬間、そのお店に仲間が集まって、一緒に飲んでいるんでしょう。新聞にその方のお父さんの言葉が載っていました。
「いい仲間を持った」と。


私も、仲間たちとこういう関係になれるよう、もっともっと、つきあいを深くしていきたいです。うらやましがってちゃ始まりませんから。