書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

宗務所日記

キッチン回りの修理屋さんが来てくれるのが夕方になってしまったため、昼間の時間を有効に使おうと、宗務所へ。業者さんが出入りするから一日お寺に居ようと考えていたんですけどね。


先日書いたでしょうか。いま、宗務所で使う住所録を一本化しようと、データベースの構築を始めています。


いや、もとい、データベースは出来ているんです。第四宗務所管内の寺院と僧侶の情報は事細かに格納されています。ただ、事細かすぎて、1人の僧侶の情報を構成するのに、いくつもの表を組み合わせないといけなくなっています。なんでそんなことになっているかというと、データベースで表現するためには、致し方の無いことだからです。


これは業者さんに作ってもらったシステムなのですが、データベース構造を解析して、進達受付システムに活かしました。お寺の属性や僧侶個人の情報が、進達の際に納める宗務庁への義財金の計算に必須だったからです。


その時の経験を活かして、再び解析をしながら、住所録を作成しています。そうすることで、寺院と僧侶のデータベースを更新すると、住所録も自動的に書き換わるようになるからです。


今は筆まめを使って宛名印刷をしています。お寺用の宛名、個人名の入った宛名、役職名の入った宛名、教区長だけの宛名、役職員だけの宛名・・・などなど、いくつも住所録があり、もし住所が変わるようなことがあれば、それら全てを書き換えなくてはならなくなります。しかも、住所が変わる事ってあまりありませんから、データベースだけ書き換えて、筆まめの住所録を書き換えないなんて事は、容易に想定できます。


筆まめは、とても便利ですけれど、宗務所で使うにはそろそろ限界が来ているようです。


と、そんなところへ、所長さんから、僧侶の中でも教師分限(住職・副住職になるのに必要な、曹洞宗の教師であることを示す資格。)を持っている人だけの宛名印刷は出来ないかと訊ねられました。


答えはイエス。ただし、今すぐには、無理。


先述のデータベース、お寺と僧侶を紐付ける情報が、はっきりと存在していません。後任候補になっているお寺はどこか、副住職になっているお寺はどこか、そういう情報を収集して、じゃあこの人は(きっと)このお寺の所属ですね、と判断します。そして教師分限のデータはまた別の所に保存されていますので、それとも照らし合わせる必要が出てきます。


副住職になるのには教師分限は必須ですが、教師分限を持っているからといって、副住職にも後任候補にもなっていない僧侶というのは、存在します。データベースから抽出する過程で、そうした抜けが一切無いようにしなくてはなりません。


慎重さが要求される作業なのです。


向いてない。


月末までに発送したい手紙があるとのことで、急ぎの仕事となりました。もちろん、手作業でデータを集めて宛名印刷をすることは出来ます。でも、チェックも大変になりますから、毎回そんな事はしていられません。いつまたこうした必要があるか分からないのですから。


宗務所で使う住所録の1つとして組み込むことに決め、今日はほんのとっかかりの作業をしました。時間の都合であまり進みませんでしたが、でも、次にやるべき作業がはっきりしている、いい場面で区切りにすることが出来ました。


ある程度キリになっちゃうと、再開する時に気持ちが乗りませんが、簡単な作業を残しておくと、良いウォーミングアップになって仕事が捗ります。


今日の終わり方は、かなり理想的です。明日は宗務所はありませんが、さっそく取りかかりたいぐらい、うずうずしています。