書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

泥棒が入りました

晩方、母親の「どろぼー」の声に飛び出していくと、本堂の賽銭箱を狙った泥棒がいました。私が本堂に着いたときには既に本堂西側の稲荷殿の裏まで逃げていて、私も追いかけて外に出ました。


さすがに30年余もこの地で生活していますから、泥棒の考えそうな逃走ルートは簡単に把握出来るのですが(実際その通りのルートで逃げていきました)、そこを塞いでしまうと、暴力に訴えられる可能性もあるわけで、私じゃ心許ない。


そんなわけで、逃げ道を確保出来るように陣取りをして、相手がそのルート上に来た時点でしばし睨み合い。ま、薄暗いので、顔もよく見えないわけですが。


相手も用心して動かないので、顔を見ながら一言。
「大物を狙うもんじゃないよ」


小銭なら良いというわけではないですけれどね。確認していませんでしたが、被害も出ていない様子でしたし。ただ、本堂の賽銭箱を開けられたとなると、見逃すわけにも行かなくなります。御本尊様の目の前で盗み行為をさせるわけにはいきませんから。


私がそんなこんなで対峙している間に110番をしてもらっていたのですが、しょせんこちらも取っ組み合いをしてまで捕まえる気はありませんでしたから、気持ちはあっという間に危険のある睨み合いよりは、おとなしくお引き取り願う方に傾いたわけで。


背中を向けるとあっという間に逃げていきました。


その後、おまわりさんと現場検証。警らを強化してもらうことになりましたが、こちらも防犯につとめることを約束しました。


盗みに入れない防犯体制であれば、少なくとも正太寺ではその類の犯罪は犯せないことになります。罪人を作らずに済むわけです。防犯についてもう少し話し合ってみます。