書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

今年最後のイベントです

毎年12月第3日曜日は宇津山稲荷大明神の大祭です。事前にお檀家さんを中心にご祈祷の受付をして、代わりに食券を配り、今日のお昼ご飯を食べに来ていただきます。
このお昼の準備が、大仕事です。


ガス釜を使ってご飯を炊き、はそりでみそ汁を作ります。ねぎぬたはごまを炒るところから作りますし、あぶらげの煮汁でおからを作ります。昔ながらの炊き出しです。
つい数年前までは入出でお葬式があると必ず炊き出しをしてご飯を作ったのですが、最近は助六寿司を出して済ませることばかりになってしまいました。
ですから、お寺での炊き出しは貴重な体験です。防災訓練の時よりもちゃんとお客さんに出す味付けにする分本格的です。防災訓練の時はあるもので食べれるものを作るのが目標ですから、同じ定規では測れませんが。


そんな具合にして婦人部の方たちが一所懸命作っている一方、お世話人さん方は会場セッティングや、当日の受付にと精を出します。また、ゴマをするのも大事な仕事です。量も多いので男手が必要になるのですよ。


そうこうしているうちにお客さんがお参りに来出します。正太寺は大にぎわいです。
ちょうどその頃、私はお役僧へと出かけました。今日も風邪っぴき、フル回転です。ばっちり微熱です。


帰ってくるとご祈祷の読込帳(ご祈祷を依頼された人の名簿。お経中に読みやすいようにA4を縦に半分にしたサイズにして作ります)の作成が待っています。2年ぐらい前からこれもパソコンで行うようになりました。筆で書くのが一番なのですが、これもお世話人さんの仕事のため、その仕事の軽減のための方策です。その分私の仕事が増えている、と。みんなで作り上げたいので、あんまり良くないことなのかもと思いますが。


作り終えると直にご祈祷の時間になりました。ゲホゲホい言いながらご祈祷です。初めて、小さなペットボトルに水を入れて持ち込みました。40分の長丁場、いつもならどんなにのどが痛くても我慢して声を出すのですが、お役僧での声の出具合から、これは我慢するのにも限度があると判断しました。これでまたのどを痛めたら、いつ治るか分かったもんじゃありません。


そうしてなんとか無事にご祈祷も終わりました。その後はタスキ脱ぎなのですが、お世話人さんと婦人部の皆さんも車で来た方が多いためにお酒はほとんど出ず、お酒が消費されないと終わるのも早くなり、あっという間に終わってしまいました。
飲めるように歩いてきてくださいとも言いづらいですし。疲れて帰るのにまた歩いて帰るというのも何とも。来月には新年会がありますから、その時には存分に飲んでいただきたいものです。



今年の稲荷様も無事に終わりました。年々お昼を食べに来てくださる方が減っていますが、今年はどうだったのかなぁ。自分の目で見ていないのでなんとも言えません。炊き出しのご飯を食べられる機会もあまりありませんし、大勢の方に来ていただきたいものです。


もっとも、数に限りがあるわけですが。最近はちょっと余っております。まだ余裕がございます。