書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

位牌堂のロウを取る

位牌堂にはロウソクがあります。ロウソクをともして、その火で線香をつけて、お参りをする。これが一般的な位牌堂でのお参り方。今更ですが。
困るのが、時々このロウソクが垂れるんです。飛び散るんです。少し大きめの、火がついたロウソクの近くでくしゃみでもすれば簡単に溶けたロウが飛び散ります。ですからそれはもうしょうがないことです。でも後始末はなかなか大変です。


ロウソクや線香による火災予防のために、燭台などが置かれている段はガラスを敷いてあります。昔はこれが原因で火事になることがよくあったそうですから、用心に超したことはありません。最近のお寺ではこの方法がスタンダードになっています。
それで、そのガラス面には結構たくさんのロウが飛び散って残っています。それを久しぶりにきれいにしようと、今日は意気込んだのです。


最近覚えたロウ取りの新技があります。道具を使うんです。使う道具はドライヤーという、和尚には一切必要ないもの。このドライヤーでロウを暖めるとロウが溶け出し簡単に拭き取れるため、燭台の掃除などには重宝します。それをガラス面の掃除にも活かしてみようと、何で今まで気づかなかったのかという使い方をしてみたのです。


そしたら。
燭台ではあんなに簡単に溶け出したものが、ガラスの上だとなかなか溶けません。小さなものなら雑巾でこすり取った方が早いです。大きなものだとそれなりに効果がありますが、期待はずれです。


燭台の置いてある段より一段上の段、ここはガラスなしで直接木なのですが、ここにも多少飛び散っているので、同じようにドライヤーを当ててみました。そしたらみるみる溶ける。雑巾で軽く擦るだけできれいになりました。


どうも、ガラスとの相性がよくないようです。ガラスって、熱伝導がよくないんでしょうか。結局今日は半分でギブアップです。それなのに腕は筋肉痛になりそうになっています。これでは新兵器もあまり意味がなかった・・・



それでも効果がゼロだったわけではありません。木の所では抜群でしたし、大きなロウの固まりを取るのには効果的です。明日以降、また時間を見つけて残りの半分をきれいにしたいです。