書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

これが灰作務と言えるのかどうか

毎年12月29日は、本堂・位牌堂の掃除と、お正月用のお飾りの日となっています。

30日31日にお参りに来る檀家さんには、それを見てお正月気分を盛り上げてもらおうというわけです。

掃除の前後には灰作務を行います。正太寺中に散らばる20個以上の香炉(線香を立てたり、お焼香をしたりといった用途に使います)の中の灰を、ふるいにかけて線香の燃えかすなどを取り除き、きれいにしたものをまた香炉に戻すのです。

ただ、風がほとんどない時に行わないと、うまくいきません。灰が舞い散るだけで一向に捗らないのです。ふるいにかけた直後、下に敷いた新聞紙にたどり着く前は、ほんの僅かな空気の動きでも舞っていってしまいます。希望は無風。でもなかなかそういう時はないので、敷いた新聞紙の隅をやや持ち上げて風避けとしながら、1時間半〜2時間ぐらいをかけて、なんだかんだ灰だらけになって行うのが灰作務です。

屋内では決して行ってはいけません。一般家庭用の小さな香炉を一個ふるいにかけるぐらいならなんとかなると思いますが、お寺でそれをやったら、ふと気づくと辺り一面灰だらけ、ということにもなりかねません。あ、でも、本堂の入り口が土間になっているお寺なら出来るかもしれませんね。そしたらうまくこと締め切ればいつでも出来るんだろうなぁ。いいなぁ。

今年は諸々条件が整わず、この年の瀬に来て忙しさが増してしまったので、いつもの段取りでの灰作務は諦めました。

というわけで、奥の手。

線香の残りかすを含む範囲を全部捨ててしまいます。そして、新しい灰を入れます。以上。

実際にはそれなりに手間のかかる作業で、1時間以上を要しました。灰作務するのとあまり変わらない。でも、これなら屋内作業が可能なので、風が強くなる午後の時間帯とかでも可能。今日は午前中に掃除と飾り付けを終えてしまったので、午後から3時間ほど時間が取れて、そこを作業時間に充てました。

灰を結構無駄にするような印象がありますが、意外と捨てる量が少なく、つまり新しく必要になる灰の量も思ったほどではなく、これなら毎回やってもいいかな、なんて思ってしまいました。

私のことだから実際には勿体無くて、ふるいを使うと思うんですけどね。

兎にも角にも灰作務終了。やれるかどうかという不安を抱えていた問題だったので、これでスッキリしました。明日は葬儀で一日お寺を留守にします。師匠が健在でよかった。そして翌日は大晦日。この一週間は倍速で時間が過ぎているような感覚になっています。早い早い。

年内に行う支払いも後少しだし、なんとか年を越せそうです。年が明けても当分は忙しく過ごすことになりますが、それでも、新しい年というのは良いものです。楽しみですね。

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