書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

今年も無事に本山研修会終わりました

一泊二日の檀信徒本山研修会、やはりあっという間でした。永平寺を下りてからは郡上八幡を散策。そのまま近くのホテルで昼食。こちらはアルコールもありの懇親会です。二泊三日の場合は二泊目の夜には精進落としの宴会を開催していたので、その代わりですね。この昼食すらも精進料理を徹底して研修会を終えるというのも一つの手ではありますが、現在の想定参加者層からは、それを期待する声は聞こえてきません。

想定参加者層を大幅に変えるということになれば、よりストイックな内容にするのも一考ですが、今まで通りの平日開催と、新たな層を狙った土日開催を訴える私の意見はスルーされておりますので、今後もさほどの変化はなくジリ貧で続いていくものと思います。

放っておいても参加者が集まった時代はとうに終わり、お寺さんからの声かけが非常に重要になっているというのに、未だそれが徹底されていません。そもそも参加者が集まらないのに開催を強要する曹洞宗の決め事の方へ批判が向かうのですから、先は知れています。

宗務所としては、そうした「普通の」意見を無視できませんし、決め事も無視できませんから、ズルズルと「今まで通り」が続いているのが現状です。

職員の身分であるうちにもう一度自己批判も込めて書いておきます。(多分以前にも書いたことがある)

参加者が期待する研修会を狙っても、それは当たりようがありません。みんな多種多様なことを考えています。それら全部を満たすことなんで出来やしませんし、そもそも自分の思考を他人に合わせるなんてどだい無理な話。そこを理解した上で寄り添うのが仏教ですが、こと研修会に限れば、どれだけそれが出来ているでしょうか。

私は、半数は動員の形で参加者を募ることで今の規模を維持できているのですから、もはや現状のやり方では破綻していると捉えています。ま、ここは職員に共通の認識だと思っています。(なんで人集めが大変なのに毎年開催するのかと一般のお寺さんから批判を受けることがありますが、職員が一番見に染みて感じていることなのです)

ではどうするかというところで議論は散り散りになってしまいますが、私が主張しているのは、僧侶が望む研修内容をとことん突き詰めるべき、という事です。自分たちが行きたいところ、そこで自分たちがやりたり研修。それをまず企画して、一般のお寺さんが興味を持つ形に落とし込む。お寺さんが行きたくなれば、自然と檀家さんを誘ってくれます。檀家さんが参加してくれれば自分もお寺を空けやすくなりますからね。そうでなければなかなか留守にはできません。お寺さんが参加するには檀家さん一人以上とともに参加してくれ、と条件をつけるのもいいでしょう。

自分が参加したい研修に、檀家さんとともに挑戦する。良い形だと思います。

もちろん、企画倒れでさっぱり集まらないという可能性も多分にありますが、それはすでに現状と同じです。動員して水増しするぐらいなら、参加者不足で実施できずと曹洞宗に報告しちゃえば良いと考えています。どうも中央での危機感が足りないようにも感じますから、小さな訴えにはなるでしょう。

もはや破綻しているし、どうしても開催してくれというお寺さんからの熱い要望もないのですから、それぐらいはっちゃけちゃっても良いと思うんです。今期の教化主事さんは、尊敬すべき和を尊ぶ方ですので、こんな話には乗ってくれませんでした。それでどの程度過激な意見かは私も認識していますけれども。

宗務所のやることに、なかなか一般のお寺さんの積極的な支持というのは受けられない現状があります。みんな必死に頑張っているのに、とても残念な状況です。それなら、いっそのこと、と思うんですけれど。私が職員のうちに実行できなかったのは、残念で仕方ありません。来期も残る職員がきっと何人かは出てくること思いますので、あらゆる場面を通じて吹き込んで、もとい、訴えかけていきたいと思います。

本山研修といっても、本山だけでの研修で終わらせず、さらに次の場所で研修を続けて二泊三日も、決して悪くないと思うんですよ…