書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

布教協議会

正式名称が覚えられません。協議会と記念講演みたいなものの複合体の会が、名古屋市にある永平寺名古屋別院にて開かれました。


今回も私は電車移動。例年車に乗り合わせで移動するのですが、欠席者の関係で私が乗る車がなく、いろいろ考えると1人電車移動がもっとも経費が安いだろうという結論になったためです。


駐車場も余裕がないので車の台数は極力減らしたいですし。いつも満員で、都合で途中退席する方は他の方に車の移動をお願いしなくては出られません。誰が誘導するわけでもないのですが、皆さん当然のように詰め込んでとめるのです。


近くに有料パーキングもありますが、経費を少しでもかけたくないのはどなたも同じです。


私は7時過ぎにお寺を出て、鷲津駅から豊橋駅へ、そこから新幹線で名古屋。桜通線に乗り換えて車道駅で下車し、1番出口を出て西に向かうと10分歩かずに目的の永平寺別院が現れます。別院ですのでそんなに大きくはありませんが、正太寺よりははるかに大きいです。修行僧もいますしね。


午前中が布教協議会。午後から記念講演と人権学習。協議会前に開講式があるのですが、この開講式に教化主事さんの代わりに随喜しまして、そのためだけにバッグに着物を詰め込んできました。重い。


着物で電車移動も基本的には厭わない性格ですが、着物に合うバッグがないので、それを考えるとスーツが一番気楽です。世間に溶け込める魔法のアイテム。


昼食を食べた後、記念講演。今年は元鈴鹿短期大学学長、物理学者で理学博士の佐治晴夫先生。正直な話、食事直後と言うこともあって最初居眠りをしてしまったのですが、後半の話は目の覚める面白さ。物理学の考え方で過去・現在・未来を解説してくださり、それと仏教の解釈を照らし合わせてのお話しが楽しくて楽しくて。


ダライ・ラマ14世とも対談されたことがあるそうで、今年も秋に対談される予定があるんだとか。ぜひ聞きに行きたいです。


人権学習は自死について。自死の可能性のある本人へ如何にして救いの手をさしのべるか、自死遺族が自死を考える率が高いので、そこをどうフォローしていくか、それが話題の中心でした。


公的・民間を問わず、自死の防止にアプローチしたい機関が手が出しにくい部分に、我々僧侶はいとも簡単にアプローチできる立場にあるので、それを活かしていきましょう、と。私になりに受け取ったのは、その役目を果たさずして何が宗教者だ、というメッセージでした。


何か新しいことをはじめるわけじゃないんです。僧侶が当たり前に心を働かせるだけで、防げる悲劇がたくさんあるのです。


楽しい講演と、心にずしりとくる学習でした。心して、取りかかろうと思います。