書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

55歳未満の曹洞宗僧侶が必ず受ける研修、現職研修会にて

現職研修会の講師さんが自死をテーマに講演をしてくださいました。

以前Twitterで見かけた、死にたくなってる友人を救うために取った行動というのを思い出しながら話を聞いていました。

その時に見た方法は、とにかく友人に自分と会うことにさせること。頭ごなしになろうとも、死ぬ以外の行動をとらせることが肝要なのだと思います。

ツイート主はすぐに仕事を早退して友人のもとに向かったそうです。何者をも差し置いて友人のもとに駆けつけた、その行動が死から救う第一段階になったようでした。

相手によって状況は千差万別あるでしょうが、一刻も早く相手に会う、会うという予定が立てばひとまず死に進まなくなる可能性が出てくる。

僧侶というのはそうした行動をとるのに最も適した立場にあると思います。

宗務所管内でも以前、自殺相談ダイヤルを受け持つべく研修が開かれたことがあります。その後の状況を見るに、新たに直通の携帯電話を持つに至った僧侶はいないようですが、家族がいるとこういう時に身軽に動けません。

私も当時は子供達が幼かったため、やれる状況にある人にお願いするしかないと思っていました。宗務所に勤務している時代でしたから、そちらに時間を割くので精一杯でした。

いまは子供達もだいぶ大きくなり、宗務所からも解き放たれたので、家族の理解も得やすい状況が出来つつあります。

直接人の命を救えるかもしれない活動は、私が求めてきたものでもあります。

自信はないです。思いとどまらせることが果たしてできるのか、安易に電話を受けて良いものか、とても悩みます。自分と話したがために、死を選ぶという結果も起こるかもしれません。その時、自分は耐えられるだろうかという不安もあります。

でも、僧侶という肩書きは、世の中にどんどん活用してもらわなきゃならないとも思っています。

正太寺として出来る行動を、ちゃんと取っていこうと思います。あの研修会、どこかでやってるかなぁ。