書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

あけましておめでとうございます

あっという間に年が明け、西暦2008年、平成20年がやってきました。元号が平成に変わったときには想像も出来なかった、平成20年です。この20年も、あっという間のように感じてしまいます。不思議なものです。


今年も朝6時から、朝のお勤めを皆さんと一緒にお勤めいたしました。今年は風邪の影響で喉の調子の悪い師匠に代わり、私が呼経と回向(えこう)文をお唱えしました。呼経とは、お経の題を唱えること。回向文とは、お経を読んだり聞いたりしたご功徳を、仏様方にふり向ける(回向する)ための文章です。お経の最後には必ず付けられるものです。これをしないと、お経を読む意味が成り立たなくなるのです。


どちらも本来は維那という、儀式に精通し、かつお唱えの上手な方が担当する役割なのですが、普通は住職一人だけですので、否応なしに住職がお唱えすることになります。正太寺の場合は幸い副住職の私もおりますので、住職に何かあると、こうして代わりお唱えするのです。


儀式の進行に関わる重要な役割ですので、晋山式などに比べればはるかに小規模、かつ朝のお勤めといういつもお唱えしている内容とはいえ、やはり担当するのは緊張するものです。また、お正月独特の雰囲気と、周りに大勢のお檀家さんがいらっしゃいますから、いつものようにはいきません。


分かりやすく言うと、「想像以上にガチガチに緊張してしまった」ということです。もっと平静を保ってお勤め出来ると思ったのですが。


いずれにせよ、将来は私が一人でお勤めすることになるわけです。師匠の風邪という歓迎出来ないアクシデントではありますが、勉強の良い機会ととらえて、明日明後日もがんばってお勤めしようと思います。


一日一日をしっかりと。それが曹洞宗、そして仏教の教えの基本です。振り返ればあっという間の時間でも、そこには確実に1日、1時間、1分、1秒の時間が流れていたのです。そしてその上に、今の自分があるのですから、その大切な瞬間を悔いの無いように、今年も精進して生活して参りましょう。