書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お盆の打ち合わせ

毎年お年賀の挨拶ぐらいしか伺えていない浜松のお師匠様のお寺で、お盆経のお手伝いをすることになりました。正太寺でお盆のおときと読んでいる、家施餓鬼と呼ばれることの多いお勤めです。6月に引っ越したお盆を終えたばかりですが、お師匠様のお寺は7月のお盆をお勤めします。事情があって頼っていただいたので、いやそれ以前に、師匠に頼まれたら何を差し置いても引き受けるのが弟子というもの。

お師匠様は、昨年、書類上は隠居されています。うちのお師匠と一緒で、隠居は書類上のことのみで実際にはバリバリとお勤めをされていたのですが、整形外科的な不調のためにお盆のお経を今まで通り勤めるのは困難という判断で、現方丈様より連絡をいただいて参上したわけです。2週間以上お待たせしましたが。

治療は進めておいでとのことですので、そのうちに不死鳥のごとく復活されるのは間違いないと思われますが、ともかく今年のお盆のお手伝いを頑張ります。1日に回る軒数としては正太寺比でかなり少ないのですが、その分きっと現方丈様が引き受けてらっしゃるんだと思います。ただ、当初聞いていた軒数よりはだいぶ減らしていただいている感じなので、正直ホッとしました。

これぐらいなら楽勝です。お任せください。と、気負いもなく言える心持ちでした。正太寺のお盆が終わって気が大きくなっているんでしょうか。

時間を頂戴して一軒一軒のお宅について具体的な場所と駐車スペース、玄関の位置まで細々教えていただきました。スマホの地図でよっぽど分かるので大丈夫かなと思ったのですが、思い切って細かなところまで教えていただいて正解でした。その場に行かないと分からない部分というのはどうしてもあります。それを事前に知ることができるんですから、当日までの心の平穏が違います。

現地に着くまでの心配事が、これでもう、お家の方とうまくやり取りできるかどうかのみになりました。初めてお会いする人たちばかりですから、それだけでもかなり心配ではあります。おかげでその心配だけに集中できるようになりました。

待ち受ける側のお檀家さんも、きっと同じような心持ちでいらっしゃるでしょうから、これはもう和尚として、その不安を一気に解きほぐすべく努力をしようと思います。それだけの余裕をお師匠様からいただきましたから。