書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

書院の修繕

正太寺にも、小さいながらも書院があります。別棟になっていますから、狭いというよりも、小さい。12畳ですね。お寺の書院としては、狭いのです。聞く所によると、以前の庫裏なのか、どこかの建物なのか、そうした建物を再利用して建てたそうで、天井裏の柱に彫刻がしてあったりと、そうした事情を伺わせる物も残っています。


元の建て方とは違う建て方をして、狭いながらも中を広く取るように立て直したのか、無理矢理な建て方の部分があります。廊下の天井が、とても低いのです。手を伸ばせば届いてしまいます。お寺というのは天井が高いのが相場ですが、ここはもの凄く低い。なぜかというと、本来縁側になる部分に天井を付けて、屋内にしているようなのです。ですから、高さを確保できなかったらしい。想像ですけどね。


そうやって、かなり無理矢理立てられている書院ですが、部屋の二辺に沿うようにL字にくっついている二つの廊下の天井が、破れてしまいました。理由ははっきりしませんが、おそらくは雨漏り。こちらも無理矢理立てた後遺症で、雨漏りが天井にもろに影響する作りになっています。イメージ出来るように表現するには、間取りから書いていかないとならないので省きますが、とにかくそうなっています。


廊下二つとも、それぞれに天井が破れてしまったので、大工さんに見に来てもらいました。引っぺがして見てみると、どちらもそう取っ替えが必要とのこと。腐ってる、と。早速作業に取りかかってもらうと、今度はおそらくハクビシンの物と思われる乾燥した糞が大量に天井裏から出てきました。ハクビシンまで住んでいたのか・・・


乾燥していたので、おそらくもう住むのはやめたと思われますが、ハクビシンも出ていくほど住環境が悪かったのでしょうかね。


別棟で、外廊下でしか繋がっていない建物なので、普段はあまり出入りしないのですよ。書院を利用する機会も月に数回ですし。なんとなく暗いイメージで、湿気ている感じがするので、好きではない場所です。


暗いイメージの原因は分かりました。廊下の天井の低さが一番。そして明かりが全般的に暗い。廊下の電気を今時の物に取り替えるだけでもおそらくだいぶ印象が変わるでしょう。


湿気はたぶん、ほんとに湿気ているんだと思います。裏山に一番接近しています。法面の裾まで1m切ってます。木も覆い被さってきていますし、湿気る条件が整っています。


しかし、以前はぶかぶかだった床も、おととし修繕して、しっかりした物になりました。後は畳替えをすれば、足下に関してはピカピカです。今回の修繕で廊下の天井もぴかぴかになりますし、少し雰囲気が変わりそうです。


移築されてきた物とはいえ、昔からの木材を使った建物ですから、おそらく丈夫なはずです。ちゃんと手入れをして、有効に活用していきたいと思います。外廊下が、雨が降っても大丈夫になると、良いんですけどねぇ。