書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

今日はプチ観光

西浦温泉を後にた一行は、ガン封じ寺へと向かいました。正直、ご祈祷でガンが封じられるわけはないので、それを誤解を与えかねない方法で売りにしているお寺には行きたくないのですが、この辺りの名所でもあるので仕方ありません。

御住職のお話も、やはり予防に重点を置いたお話でした。それならそれで、もっと予防を売りにした宣伝をしてくれればいいのに。

正太寺でもご祈祷をお受けしていますが、参列していただいた場合には、現世利益的な効能は否定したお話をしています。結局のところ心がけ次第。その心がけをより強く保つために、ご祈祷がある、という理屈。人々から求められるご祈祷への期待にも応えなくてはなりませんし、かといって仏教の根幹を捻じ曲げるわけにも行きません。なかなか難しいとこではあります。

ちなみに、心がけ次第ではありますが、気をつけていたからといって無病息災なわけでもありません。健康で信心深い方でも突然の不幸に見舞われることもあります。それすらも受け入れて行くためのご祈祷だと、思っていただけたら最高です。

続いて、市場。港がありますから、市場があります。規模としてはそれほどではありませんし、ちょうど伺ったタイミングでは他にお客さんもいませんでしたが、美味しそうなものがいっぱいありました。みなさん、晩御飯の一品を見定めて、お買い上げ〜

そしてまた、お土産までいただいてしまいました。今朝、先ほどのガン封じ寺へ奉納した鯛のお下がりをいただいてしまいました。ご利益をともかく、刺身にできる新鮮な鯛です。先日の檀信徒研修会の学びを活かして、車内ジャンケン大会を開催。盛り上がりました。

予定では観光はここまでで昼食会場へ向かうところでしたが、時間が少し早かったので、竹島へ。そこから橋を渡った先にある八百富神社へお参りしてきました。小さな島ですが、周囲に散策路が設けられていて、半周することができます。良い運動になりました。大半の護持会長さんも一緒になって歩かれていまして、皆さんお元気だな、負けてられないなと思わされましたよ。

昼食は豊橋市内のホテルにて中華料理。お値段2,400円のちょっとリッチなランチです。でも、内容はもっとリッチ。ホテルでこれだけの内容を提供されたら、周囲のお店は大変ですよ。普通ホテル内のレストランはかなり高めの値段設定です。お得なプランがあったとしても、それはやはりそれなりになってしまうわけで、結局満足するためにはお金が必要。家賃を考えれば仕方のない価格設定とは思いますが。

しかし今日のお店は、普通のレストランでも2,400円でこれだけだすのは大変じゃないかなと思うくらい。美味しいし。一品一品の量も多すぎずにちょうど良い。ランチに気軽に食べられる値段ではありませんが、ディナーで食べたら1万円はしてもおかしくないぐらいの内容です(食べたことないけど)。張り切って食べる時にはお勧めできます。

今時はホテルのレストランはどこでもこんな感じなのでしょうか。いやー、びっくりです。

本日の内容は昼食でラスト。後は帰るだけです。行きと同じように、第三教区の私は護持会長さんとともに途中下車し、ご自宅近くまでお送りして任務完了。帰宅してからは寝っ転がってました。庶務主事だとあまり前へ出ることがないので、仕切り役は慣れてないんです。慣れてたとしても私の場合はあまり疲れ具合に変わりはないかもしれませんど、それにしても疲れました。

しかし、御一行には概ね喜んでいただけたようで、目的は十分に達せられたと思います。後は、昨日聞いていただいた法話や人権学習の内容を、日々の生活の中で活かしていただけたら、最高ですね。

通称管区集会

曹洞宗宗門護持会東海管区集会、だったかな、正式名称は長いんですよ。護持会というのはお檀家さんの会。一番身近な存在は、各お寺に存在する護持会です。お寺のお世話人とか役員とか、名称はまちまちですが、そうした方は実際には護持会の役員さんということになります。正太寺の場合は理事と呼んでます。

各お寺の護持会の集合体として、教区護持会があります。曹洞宗の行政区は曹洞宗宗務庁を筆頭に、各都道府県宗務所、各教区と分かれていますが、それぞれに対応した護持会があるんです。ですので、教区護持会の代表者が各宗務所護持会の役員となり、そのトップである宗務所護持会長は、曹洞宗宗門護持会の役員となります。

ところで、各都道府県宗務所曹洞宗宗務庁は、事務的には直結しているのですが、様々な事業を行なっていく上で便利なように、各地方に管区というものが設けられています。東海四県の宗務所で東海管区を構成しており、ここには護持会はないのですが、行事はあります。それが、今日開催される東海管区集会。護持会の集会を催すにあたり、各宗務所で行うのでは求められる内容が大規模であり、宗門護持会として全国から人を集めるのでは経費面で問題があるため、間をとって地方でまとまって開催しているような感じに受け取っていますが、成り立ちはどうだったんでしょうか。

現在は、2年に一度、教区の護持会長さん以上の役員の出席を求める形で、開催されています。内容は開講式、集会の本体となる全体会、講演、そして人権学習。これは宗門護持会から求められている内容ですので、欠くことは出来ません。各宗務所の護持会長が出席して開かれる会合で決められるので、当然実施が求められるわけです。

内容としては半日で終わる内容ですが、東海地方の全域から人が集まることを考えると、お昼からの開催は確定事項。我々静岡県第四宗務所はたまたま、今回の会場なった豊川閣妙厳寺豊川稲荷)に近いのですが、伊豆から出てくるのはかなり大変ですからね。三重県で開催とかなると、我々ですら大変ですけれど。しかし、担当は各宗務所持ち回りですので、ある意味公平に場所が動いていきます。

ともかく、近いので、宗務所のある浜松市中区を中型バスで9時過ぎに出発。第四宗務所は教区が5つしかないので、教区護持会長さんも5人。随行していただく教区長さんも5人。宗務所護持会長さんと宗務所の職員を合わせても20人なので、中型バスでもまだ座席に余裕があります。ただ、集会後に西浦温泉へ向かいますし、近いといっても1時間以上は乗車時間があるので、マイクロバスではお尻が痛くなってしまいます。

正太寺のある第三教区は、妙厳寺様へ行く道中となるため、途中で拾ってもらうことになりました。教区長さんは所用のため後から合流です。護持会長さんをお迎えに上がって(といっても、道中)、鷲津駅近くのコインパーキングに駐車。そのままピックアップしてもらいました。私の乗車を持って全員集合。早速車内挨拶へと入っていきます。

そうこうするうちに妙厳寺様へ到着。門前のお食事どころでやや精進的な昼食をいただきましたが、店内のお客さんのほとんどが同じ集会への参加者という状況。お坊さんも当然多め。カオス。

宗務所によっては20教区ぐらいあるところも珍しくあります。こんなに参加者が少ないのは第四宗務所ぐらいで、他の宗務所さんは引率だけでも大変そうですね。旅行と違って、護持会長さんがたは皆さん緊張されていらしてるので、お土産を買いに行って戻ってこない、という事態はあまり考えられませんけれども。

集会中は、来年度から始まる宗門内での調査に向けて、宗務庁から宗務所職員に対しての説明会が開かれました。でも結局、これを聞いたからといって、発生しうる問題への対処の困難度は何も変わらないよな、というのが感想。

集会が終わって17時過ぎ。ここから西浦温泉へ出発です。だいたい1時間。そしてそのだいたいがほぼ予定通りとなりまして、当初想定した最悪の場合は温泉に浸かる間も無く宴会をしなくてはならないところでしたが、無事にみなさんにお風呂へ入っていただくことができました。

入っていないのは多分私だけ。道中の仕切りをしていたので、なんだか疲れてしまって、宴会の時間まで部屋でぼーっとしてました。20分ぐらいですけど。

宴会ではみなさん盛り上がっていただきました。飲み放題にしてないので、後日の請求がちょっと心配ですが、なかなか大変な集会に出ていただいた護持会長さん、日頃から菩提寺さんでもご苦労なさっているはずですから、それも含めてたっぷりと喜んでいただかないとね。

私の集中力は、まだ明日まで取っておかなくてはなりません。せっかくの温泉宿ですが、リラックスするところまでいきませんね。

宗務所日記 20171030

朝、台風一過。

無事に宗務所へ出勤です。明日から曹洞宗護持会東海管区集会のため、準備の最終仕上げ。集会は午後からの半日ですが、移動もあるので出発は午前中。そのまま護持会長さんと、一緒に参加される教区長さん、そして宗務所職員とで一泊懇親会を開催しますので、都合一泊二日の旅になります。準備は入念に。

とにかく何かアクシデントが発生した際にはお金が必要になります。必ず現金を多めに持っていくようにしています。あんまり多いとリスクが高くなるので、この塩梅が毎回悩ましい。

車内で配布する資料なども急ピッチで作成(最初は配るつもりはなかったのですが、日程表ぐらいはと作り始めたら、色々くっついてしまった)

途中で色々変更のあった人数を、これが一番肝心だからとなんどもなんども確認しました。皆さんお忙しいので、途中から参加されたり、途中で帰られたり、バスに乗る人数から宿泊する人数、懇親会の人数、昼食の人数、全部違うのです。準備で一番大変だったのは、この辺ですね。数を間違えると一大事です。怖い。

帰宅してから今度は自分の支度です。最近は変わるビジネスリュックを持ち出すことが多いですね。一泊程度なら、スーツケースよりも軽くて便利。いいリュックを買ったと実感しています。この二週間で3回目の一泊用の支度なので、だいぶ慣れました。数分で自信持って整えられるようになりましたよ。

土砂降りの中、浜松へ

娘の用事をこなすため、台風が来ているような気がするものの、浜松へ。結果として台風はまたしてもさほどの事も無く通り過ぎて行きましたが、浜松滞在中は土砂降りにも見舞われて、なかなか大変でした。

こんな日はお家でゆっくりしているのに限るのです。特別な用事がなければね。

いつもこの用事のためには電車を利用するのですが、今回は車。雨の中、目的地の最寄りまで寄せるためです。車の運転に支障をきたすほどには雨が降らなかったのは幸いでした。最悪の場合は車内待機もあり得たわけで。

なんにしてもこんなタイミングで台風がやってくるのは、もう勘弁してもらいたいです。二週続けて週末直撃ですしね。台風さん、お願いしますよ。あなたがくるとどこかで誰かが苦しむんですから…

青少年健全育成大会にて

湖西市は各校の校長とPTA会長が、青少年健全育成大会の実行委員会に自動的に就任するようです。ハガキが一枚来て、書いてあるのは何日にどこどこで実行委員会を開きますので来てください、ぐらい。

行ってみるとタイムテーブルと役割分担が発表されて、当日はよろしくお願いします、てな具合で、とんとん拍子に話が進んでいくのです。

空恐ろしい。

とはいっても、実際のところ、大部分のところは市の職員が受け持っています。実行委員とは言え、簡単なお手伝いという感じです。

そして今日がその当日。天気は雨模様。私の係は駐車場係。お祭りに続いて、今日もカッパでお仕事かと覚悟を決めて出かけました。会場で同じ係の人たちと挨拶をして、市の職員から説明を聞いて、いざお仕事スタート。

ありがたいことに雨はほとんど降らず、傘もいらないぐらい。開会時間までの40分ほど駐車場係をして、お仕事終了。トラブルもなく、無事に終わりました。

そのまま大会に参加して、片付けまでお付き合いするのが本来なのですが、私は葬儀のためにここで早退です。娘の同級生も発表に出るようなのですが、見ることが出来なくて残念です。娘に様子を報告したかったんですけれど。

PTA会長としての対外的な用事も、残すところあと少しとなりました。そもそもあんまりないんですけれど、始まると減るのは早いです。来月もう一回大会参加があって、それでほとんど終わりになるんじゃなかったかな。PTA内部ではこれから一番大変な次期会長の選出というのがあります。これは気が重いですね〜

宗務所行事のラッシュもあと少し。もうひと頑張りしましょうか。

宗務所日記 20171027

檀信徒研修会が終わって最初の執務日。研修会当日の費用などをまとめて、概算の報告書を作成しました。

旅行社さんも早速宗務所を訪問。終了後の挨拶とともに、請求書を携えて。全体に影響を及ぼすような急な支出もなく、予定通りの請求書です。受け取りのサインをし、近日中に支払う旨を伝えて、私の役目は終了。

このおかげで、まだ未払いであるものの、収支報告書がほぼ完成形となりました。結果、赤字となりましたが、定員に満たないのに予定通りの台数でバスを手配したので致し方ありません。バスを減らすと参加者を乗せて回るのに時間がかかり過ぎてしまうんです。現状では、3台は出さないと、最初の集結場所(大抵は最寄りの高速PA)まで2時間3時間、ということになってしまいます。

宗務所主催の研修会ですから、私個人としては、赤字でも問題ないと考えています。以前は、宗務所の資金面へのダメージを考えて、赤字=悪いこと、と考えていました。しかし、宗務所の運営費の原資は各寺院から納入を受ける宗務所費です。お檀家さんに対して有効な研修だと捉えてもらえているならば、この研修会が赤字であっても宗務所運営に支障を来さないように納入所費を増やしてもらえばいいし、増やしてもらえなければ研修内容がお寺さんの期待に応えていない、ということです。

赤字であれば近い将来確実に宗務所の運営にも影響を及ぼしますが、それは研修会事業が赤字であることが是か非かということとはなんら関係ないことです。お檀家さんに研修を受けていただきたいのであれば、宗務所で経費の半分を受け持って、格安で参加してもらうことだって考えていいわけです。そのほうが参加者が増えて、回り回って良い影響の方が増えるかもしれませんしね。

そもそも、再来週開催の現職研修だって、第四宗務所では参加費を徴収していません。20万30万の経費がかかるのに、全て宗務所負担です。これだって言ってみれば赤字ですよ。参加者がいる事業なのですから、参加費を経費分頭割りして徴収すれば、宗務所の運営費が少なくたって研修会は開催できるわけです。

でもそれをせず、一人でも多くの僧侶に参加してもらいたいから、全額宗務所負担で行なっています。檀信徒研修会にだって、同じ理屈を当てはめて悪いわけがないと考えます。

まあそんなわけで、もし赤字を追及されても、平然と「それが何か?」と答えることにしています。

赤字なら檀信徒研修会なんてやめてしまえと言われたら、それ相応に反論することにしています。

ケンカを売るわけじゃありません。簡単な理屈だから、説明すれば理解してもらえるからです。それでも不要だと考えるのであれば、所長に立候補して好きなようにしてください、というしかありませんけどね。そのために曹洞宗内にも選挙制度が整えられているんですから。

まあでも、曹洞宗の宗制という、曹洞宗の僧侶が守らなくてはならない規則に、宗務所はこの事業を行うこととはっきり書かれているんですから、それを止めるとなれば、本来であれば曹洞宗の宗義会議員に立候補して当選し、議会の中で宗制の変更を行わなくてはならないんです。それぐらい大変なことの中で、定められていることなのですから、つまりそれを決めるときにだってそれ相応の重みのある議論を経ているわけです。時代の変化はあるといえ、その重みは、しっかりと受け止めなくてはならないと思います。

そんなわけで、赤字でもなんでも続いていきます。毎年楽しみにしてくださっている皆様、ご安心ください。来年もちゃんと、研修あり、楽しみありの内容で、お届けします!(ま、でも、再来年は所長が交代しているのでなんとも言えませんけど…。平気で宗制違反をされたら、止められるのは教区長会だけなので、私は意見を教区長に伝えることしかできませんし)

反省会

檀信徒研修会の反省会はまだ。

今日は、先日入出のお祭りに合わせて開催された文化祭の反省会へ出席してきました。小学校PTAとして反省点はあるものの、まあまあ、流れを考えたらこんなものだろうという思いもあります。完璧を求めるところと、多少周囲の力を借りながらも緩くていいところと、あるわけです。以前ならひたすら完璧を求めたところですが、徹底的に突き詰めるよりも前に進もうと、最近は考えるようになりました。

もちろん、反省点として提示はしますけれどね。

他団体から小中学校に対して、これは反省ではなく提案として、授業で製作したものの流用ではなく、文化祭用に何か、一品でもいいから作ってもらえたら、というものがありました。

私は子どもたちの忙しさも十分に目の当たりにしているため、これ以上は負担になってしまうという前提はお話しさせていただき、でも一品みんなで何か作ることで、学校側が求める教育効果が得られることがあるならばいいかもという気持ちもして、 一応学校にも学校にも提案してみますとお返事をしました。

中学校のPTAからはもっと深刻な話として、教員の忙しさがあげられました。部活動を指導する負担も多い中で、さらに何かするというのはとても求められないというお話でした。代表して出席されていたのは現職の教員でしたので、より深刻さが伝わってきました。

その方にしても、今までは負担を考慮して先生にはPTA役員を回さないという暗黙の了解があったのに、とうとう回ってきてしまったという経緯があるようです。ご本人から直接聞いたわけではありませんけれども。それこそ曹洞宗でよく言う「任にあたって他に譲りがたし」のごとく、私よりもよほど真剣に活動されています。先生というのは、みんなこんなに手を抜くことを知らないものなのかと感嘆するほどです。

私の直後にその意見でしたので、私としてはちょっと居場所がない感じでしたけれどね。先生方の負担が増えることについては、正直あまり気が回っていませんでした。分かっているつもりだったんですけれど、とっさの時に出てこないということは、身にしみて分かっていないということです。まだまだ心の寄せ方が足りないようです。

私にとっての今日一番の反省点は、まさにそこでした。一言、先生方の負担をこれ以上増やさない良いアイデアがあれば、と付け加えていたならば、また違った印象で私の意見も受け取ってもらえたでしょう。会長として話しているわけですから、もっと慎重に話べきだったのです。反省。反省。

いい気づきをもらえた反省会となりました。これでまた、新しい意識を備えるきっかけができました。良き日です。