書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

年をとったな…

宗務所での職員会儀→通夜受付→片手間に記録写真撮影の流れを無事に果たし、最後は明日の密葬儀打ち合わせ。私は受付ですし、さすがに儀式の流れも把握しているので記録写真を撮る上でも打ち合わせなしでもほぼ問題ないのですが、こういう時は一緒になって過ごすものなのです。

こちらの教区は今、若手が豊富。ただ今回随喜の面々は、本葬儀はもちろん、密葬儀も初めての経験とのことで、皆真剣な面持ちでした。

つられて私も打ち合わせに引き込まれて、若手が確認し忘れている点を目ざとく見つけてはコソコソっと口を出してみたり。何度か経験しないと分からない、事前確認ポイントというのはあるものなのですよ。

若手は基本、裏方の任にあたります。でも裏方って、大変なのですよ。法要の流れを把握して、先の展開を考えながら効率よく動かなくてはなりません。その場になって、確認し損ねが発覚すると、一か八か、現場が合わせてくれることを祈りながら動くしかないということになります。

本葬儀ほどの規模になれば、当日その場になっても判断を仰ぐべき人間が裏方にもちゃんといます。でも、今回はギリギリの人数。裏方に入る人間の中に、自分の責任で指示を出せるほど年長という人もいません。つまり、事前確認がとても大事になってくるんです。

私は裏方経験があまりないのですが(ほとんど受付にいるから)、写真担当の回数もソコソコに多いため、法要の流れについてはだいぶ身についています。こちらも先読みをしないとポジショニングができませんから、流れを頭に叩き込むのはやっておいて当たり前レベルの準備ですから。

そういう視点からなら、裏方さんたちにもアドバイスができる、というわけです。

しかし、アドバイスをするなんて、私も年をとったもんだなと感じます。今までは判断を仰いで動く側だったのに。

法要は、生き物です。何回やっても、毎回同じやり方で、同じ法要が勤まるわけではありません。裏方さんは、毎回常に、その日その瞬間に合わせて瞬発力を持って対応をしていきます。今までそれをレンズ越しにみてきた経験からのみのアドバイスではありますが、明日の密葬儀に向けて、役に立つことを願っています。