書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

加速している青年僧侶のインターネット利用

お寺というのは、仕事の環境としては自営業に近いところがあります。私にしても上司と言えるのは住職だけ。今は宗務所にも勤務していますから、そちらには上司がいますが。お寺だけならば、住職になった時点で、代表役員です。法人登記上、それは必須のことです。最高責任者。


ですから、お寺の運営に関することは自分でその気になって学ばなければ身につきません。事務を効率よくこなす方法だって、独学です。そんな環境においてのインターネットというのは、あまり身近な存在ではありません。携帯電話にかなりのネット環境が構築されている現在、わざわざパソコンでインターネットをするというのは、きっかけが思いつきません。


利用し始めれば、とても便利です。しかし、どう便利かというのを伝えづらいものでもあります。パソコンを知らない人には雲をつかむような話です。会社に就職すれば否応なしにパソコンを使い、インターネットを使うことになるでしょうが、お寺に於いてはそうした強制力は発生しません。無ければ無いで、いまだに何とかなってしまうのです。(正太寺はパソコン前提の作業になってしまっているので、無いなんて考えられませんが)


そんな中、この辺りの曹洞宗青年僧侶の会である青年会「照自会」において、行事の通知などを電子メールで行う試みが始められました。とりあえず会員のメールアドレスを収集しなくてはなりませんので、そうした旨の通知を郵送し、電子メールでの受け取りを希望する人はアドレスを書いて返送するという手法がとられました。


結果、すでに半数近くがメールアドレスを連絡してきたということです。事務局としては予想外のことだったようです。私も時折この件で相談を受けているのですが、最初に話を聞いた時は、せいぜい数人が反応をしてくれる程度で、でも通信費は確実に削減できるよね、という事でした。


うらやましい話です。
私も霊場会の庶務になってすぐに同様のことを行いましたが、今もって、電子メールでの連絡を行っているのは1ヶ寺だけ。住職に変わって副住職が会合に出席されることもあるので、その際に副住職からアドレスを聞き出して、そこに送ることにしようかと、最近では考えています。


封筒に宛名を印刷紙か、書類を三つ折りして封筒に詰めて、封筒を閉じて、メール便のシールを貼って。最近連絡事項が多く、かなり手間がかかっています。本気で紙折り機が欲しい。
現住職の年齢を考えると、青年会のようなわけにはいかないのは十分に理解できますし、納得もしています。しかし、副住職宛てに送ってくれとか、あっても良いんではないかなあと、ちょっと思ってみたり。


ちなみにうちの住職は、還暦をとうに超えましたが普段からメールで各所とやりとりしてますよ。偉そうにも、大した物だと思っています。


曹洞宗は環境・平和・人権をスローガンに掲げて布教活動を行っています。電子メール送受信に必要なエネルギーは、たぶん、封書で送付するエネルギーよりも少ないと思いますから、省エネになると思うのですよ。遠州音霊場会加盟寺院は曹洞宗ばかりではありませんが、何かしら動きがあっても良いんじゃないかなぁと、考えてしまいます。どこのお寺も、やっぱりパソコン使ってないのかなぁ。