書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

個人情報保護法が出来て以来、不可解なことが増えました

人生の半分以上は公人として過ごしている副住職ですこんばんは。お寺に住んでますから、住所も電話番号も調べればすぐ分かる。そんな状況です。


個人情報というと、イコール名前・住所・電話番号あたりがイメージされがちですけれど、てことは私の個人情報はだだ漏れな訳ですね。そんなものを守る価値がどれほどあるのかと・・・


もっとも、女性の一人暮らしとかね、住所や電話番号は知られたくないというのは、十分有りでしょう。守りましょう。
もっと言えば、一人暮らしであっても近隣住民と少なからず接点があり、もしもの時にはお互いに助け合える社会に、戻るべきだと思いますが。すぐには難しいでしょう。


そんなわけで、学級名簿を作らないとか、連絡網を作っても、前後の人の分しか教えないとか、名簿を作るのにいちいち同意を得るだとか、私はばかばかしいと感じます。
そんなことして名簿業者に名簿が渡るのを防いだところで、ダイレクトメールも電話セールスもやってくるのです。もちろん、だから諦めろという話ではなくて、押さえるポイントが間違っているという話です。


クラスメートに親の名前や住所が分かったら困りますか?
全体のメリットの方が大きいと思いますけど。


怖いのは個人情報の紐付けです。使いようによっては、誰がどこで何を買ってどこに泊まって、なーんてことが分かるようになってしまいます。クレジットカード会社の持ってる情報というのは、行動追跡に使えそうなものが山ほどですよね。
これをうまく使えば、その人の興味のありそうなものをダイレクトメールでお知らせ購入に結びつけてもらうということが出来ます。実際、もうそういう手法はとられてますよね。ただこれがいけないことかというとそんなことはなくて、いらない物が届くよりも嬉しいという人もいれば、知らない人に自分の興味が知られるのは嫌だという人もいる。
だからそこで、情報収集の際にはしっかりと同意を得て、また何かを届けるときには同意を得ましょうと。


上の例がもちろんすべてではありません。いろんな事象があります。でも、少なくとも学校の連絡網のようなものを作れなくする法律ではないんですよ。そしてそれを拒むこともおそらく、出来ないと思います。台風で警報が出て学校が休校になるときに、連絡網が作れなかった学校では担任の先生が一人一人電話をしたという話もどこかで見聞きしました。結局間に合わなくて何人かは登校してきたとか。


台風で警報が出るなんて、場合によっては命も危うくなる状況ですよ。連絡網がちゃんと機能すれば、みんな安全なところにいられたでしょう。


何が大事なことで、どこを守るべきなのか。
みんなでちゃんと考えて、おかしなことのせいで命を落とすことのないようにしなくてはなりませんよ。