書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

初どき最終日

ようやく初どき最終日となりました。毎日30前後のお位牌を出し入れするのも今日が最後。


年々お位牌を探し出すスピードが上がっています。今日は住職と手分けでの作業でしたが、お互いに一発で作業完了でした。


どうやって探し出しているかというと。
正太寺の位牌堂は、両サイドに檀家さんのお位牌がずらりと並んでいるスタイルです。ごく一般的。


東側のサイドの南側からお位牌を1つずつ眺めて、今日の施主家であれば一番下の段に下ろす。それを位牌堂の一番奥まで繰り返し、今度は西側サイドの北側から同じ事をしてくる。位牌堂を南側からコの字に回ってくるわけです。


エリアごとに設定された班の単位で初どきの日が割り振られていますから、あそこのお宅からあそこのお宅までが今日のお施主さん、という具合で把握できますので、お位牌を見て、家の場所を思い浮かべ、その範囲に入っているかを判断するわけです。


お位牌にはお施主さんの家長の名前が貼り付けてあるものと、何も書いてないものがあります。貼り付けてあっても二代も前の方の名前も混じっていたりして、あまり頼りには出来ません。同姓同名で違うお宅というのもあります。


最終的には戒名を見ます。先代の方の名前が一字入っているとか、おときに回っているのでなんとなく戒名を覚えているとか、そういう情報を頭の中からかき集めて判断していくわけです。


この一連の作業が、ずいぶんスムーズに出来るようになりました。ですから、ざっと眺めていくだけで、今日のお施主さんちのお位牌をきっちりと揃えることが出来るわけです。


まあ、一発で揃ったのは今日だけで、昨日までは後から足りない分を探し回っていたのですけど。


そんな具合で自分の成長を少し実感できた今年の初どき。こうしたことがあると、だんだんと疲れが蓄積されてくるこうしたお勤めも、やりがいで疲れを払拭できるようになってきます。


来年はもっと早く、分からないお位牌があるなんてことの無いように、勉強に努めたいです。