書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

和尚のハードな一日

朝から急ぎで晋山結制に関する会議用資料の作成。大方出来上がってはいるのに、見るたびに気になることが増えて、とうとう大きく手を入れて気が済むまで直すことに。おかげでまた完成が先に延びて。

今日の早い段階で総代さんに届けて、週末の会合に備えてもらうつもりだったのに。早くても明日になってしまいました。

急いでいた理由は、10時半からの講演会を聞くため。Zoomを使ったオンライン講演会。お寺の財務管理についての講演だったので、興味があって申し込んであったのです。

まあそのタイトルをはっきり思い出せないまま聞いていたんですけどね。リアルの講演会でステージ上に掲げられる演題って、大事なんだなぁ、なんて感心してました。

最初はお寺の置かれている社会的な現状を、無作為抽出された1万人によるアンケート結果から分析。その上で、全国のお寺の財務状況は、金額の大小はあれども大概こうなっている、という分析。

全国には8万ヶ寺ほどあるわけですが、その大半のお寺が財務状況が苦しい。その苦しいお寺の財務状況はこんな感じですよ、というわけです。今の日本で財政事情に不安のないお寺は、今後も当分は不安がないと推測できます。そして、現状で不安があるお寺は、ほっといても不安が無くなることはない、という状況です。

正太寺もすでにかなり困っている状況なので、聞き入ってしまいました。

ただ、残念ながら、だからこうしましょう、という話ではないんですよね。大半のお寺が苦しいけれど、置かれている状況は千差万別。一ヶ寺一ヶ寺で対策が違ってきます。

そして何よりショックだったのが、「貸借対照表を作ってお寺の現状を把握して、問題点を知り、対策を練りましょう」という話だったわけですが、貸借対照表は毎年作成していて、現状も把握していて、何が問題かも分かっていて、対策もずっと考えたり実行したりしているけれど、正太寺の現状はどうにもならない、という私の分析が、何一つ間違っていなかったということ。

まだ一つ、正太寺の財政再建に確度の高い方法があるのですが、それはできれば取りたくない方法。でも他にどうにもならないということがはっきりしてしまいました。切ないなぁ。

そんながっかりな気持ちになったまま、午後からは秋に修行される晋山結制の習儀に出席してきました。私は受付なので習儀自体はあまり関係ないのですが、受付係同士での準備状況の把握や当日までにすることの確認など、やることはあります。新命和尚さんの準備が良すぎて実際に今日手を動かすことはなかったのですが、それも含めて確認をしました。前日準備にて再会しましょう。

その後、習儀も眺めて、暗くなってから帰宅。昨日今日と二日続けて往復2時間弱の運転をしたら、体がぐったりしています。宗務所へ通っていた頃よりもさらに運転疲れが酷くなっているようです。運転好きなのに、降りた後、どっと疲れが出るんですよ。これもまた切ない。

でも、帰ってきたら、先日注文していたDVDが届いていました。祈祷太鼓と声明のDVD。とても楽しみ。もし今夜この後、ゆっくりする時間が取れたら、早速見てみようと思います。

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