書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

お葬式の形も急激に変わっていく

今日明日と、珍しく続けてお葬式です。よく見知った方とのお別れはとても悲しいものですが、送り出す葬儀の形は今、急激に変わってきています。

全ては感染症への対策のために。生きていてこその仏教です。

今のところは、儀式はカットせずに、法話をカットしたり。通夜は先に読経をし、一般焼香は導師が下がってから入場してもらい、屋内に止まる時間が短くなるように。(地域によってはこれがスタンダードということも多いです)

葬儀はなかなか短くできないけれど、席の間隔を開けて。

葬儀を少しでも短くするように、通夜でお経を読む代わりに、葬儀の際に行う授戒の儀式を行うという提案をされた方もいますね。10分程度の儀式とはいえ、葬儀が30分ほどに収まることになりますから、感染症予防効果は期待できます。

ただ、最近は葬儀の参列者が減ってきていました(代わりに通夜の参列が増えています)ので、そこまでしなくても感染の危険は十分に低いようにも思います。この辺は、参列者数の予想をしながら臨機応変に対応したほうがいいでしょう。

とにかく人が集まる時間が短くなるように。ここまで対策すれば安全だというのがはっきりしてくればやりやすくなります。逆にいえば、葬儀をきっかけに感染が広まったケースを研究しなくてはならないのですが、でもそれは起こって欲しくない。すでに一件そうしたケースが報道されています。今後は遠方からの参加は控えるというのが当たり前になるのでは。

葬儀屋さんと宗教者が情報を持ち寄って、最も安全な形を模索し続ける必要があります。収束までの間、今までとは別次元の緊張感を抱えながらの葬儀となりますが、せっかく皆さんが予防のための行動をとっている成果を無駄にしないよう、踏ん張りどころです。

真っ先に法話をカットしてしまう自分の判断が切なくもありますが、伝えられなかった仏教を別の場面で補えるように、こちらも模索を続けます。とりあえずは正太寺通信の発行頻度を増やしていかなくては。読んでもらえないかもしれないけれど、発信しなければ届きませんから。