書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

アルコール消毒ジェル 製造の旅

4月5日に、例年通り、弘法大師ミニ霊場の山開きとお釈迦様のお誕生会(降誕会)のお祭りを開催する予定でいます。今のところ湖西市近隣では新型コロナウィルスが蔓延している状況にはないようで、またお祭りへ参加するのは地元の人ばかり。滞在時間もそう長くないので、感染の危険性はほとんどないだろうという判断です。

「ほとんど」よりも「ゼロ」の方がいいわけですが、こういう状況で「ゼロ」と言い切れることなんてあり得ませんので、ゼロと言いたいけど言えない「ほとんど」だと思ってください。何事も、100%なんて、ないんです。

恒例のお茶席は、残念ながら中止。狭い部屋の中に最大で10人ぐらい入ってしまいますから、先ほどの「ほとんど」をより「ゼロ」に近づけるための判断です。

役員さんの昼食作りも中止。親子丼を注文してあります。

そのほか、御祈祷の受付とのぼり旗の受付、のぼり旗の設置、みやま団子の振る舞いは実施します。この中で、受付とお団子づくりの場が少し心配。受付ではお金をやりとりします。物にもウィルスは付着するということですので、何かしらの消毒の手段は欲しくなります。

お団子も同じく。

ただ、ご存知の通り、アルコール消毒液もアルコール消毒ジェルもなかなか手に入りません。そこで、自分で作ることにしました。

fairylamp.jp

こちらのサイトは材料の説明、なぜそれが必要なのかまで書かれていて参考になりました。ようやく材料が揃ったので、いよいよ製造に取り掛かります。

基本的には分量通りに混ぜるだけ。ただ、混ざらないから大変。一番最初のステップ、キサンタンガムを精製水で溶くのがとても大変。すごくダマになって、ひたすら時間がかかります。

疲れたら休憩すると、その間にもダマが水分を吸って潰しやすくなるということなので、その時間に途中まで書いてあったこの日記を仕上げています。

ハカリの都合で300ml分を一気に作っていますが、初挑戦でこの分量は、心が折れそうです。根気のいい人なら平気なのかもしれません。

途中、妻に交代してもらいながらまぜまぜまぜまぜ。最後に無水エタノールを入れてから再びのまぜまぜまぜまぜ。ようやく出来上がりました。

市販のアルコールジェルと比べると、乾くのに時間がかかります。完全に乾いたと思っていたのに水に手を入れたらヌルヌルするし。アルコール成分がジェルと共に手の表皮にとどまってくれているのだとしたら、それはありがたいことですけれど、分かりませんね。

市販品は、いろいろ工夫されているんだなぁ、と実感しました。

実は精製水を手配するのを忘れていて杏林堂まで買いに行ったのですが、鷲津店では見つけられず、新居店では通常通りと思われる在庫がありました。98円でしたから、ネットで見かけたものより安い。ついでに次亜塩素酸水もゲット。40ppmということなので、手指に使ってもよし、その辺に吹きかけても害はないという濃度です。3本買ってきたので、位牌堂と受付と、お団子のところに一本ずつ置いて、役立ててもらおうと思います。

何にしても油断はできません。本当なら中止が一番安全なのは分かりきってます。自分の立場を守ることを考えたら、さっさと中止です。

でもこうしたお祭り含む法要というのは、表面上だけではない意味を持ちます。今回も実際のご祈祷自体は私が1人で勤めることにしました。ご祈祷は屋内で行いますので、安全面を優先しました。でも、年に一度の弘法様のお祭りの日にお寺にお参りに行く。それ自体を中止にしてしまうのは、今の湖西市の状況ではまだ早いかな、と。

正直迷いはありますよ。でも、ほぼ全て屋外で行われるお祭りで、参詣者はお墓参りして位牌堂にお参りして、お団子もらって(持ち帰りは有料)帰るというお祭りです。境内への滞在時間、30分ぐらいじゃないでしょうか。安全だと思うんですよ。

これはまた、当日ストレスで下痢をしてしまう状況かなぁ。やだなぁ。でも、お参りに来た皆さんが、今年も無事にお参りできて良かったと思ってもらえたら、ありがたいです。行ったことを後悔しないための対策を、引き続き整えていこうと思います。