書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

新型コロナのせいで法事も大変

 しばらくの間、法事の際にも今までとは違った気遣いが必要になります。今日は法話を省略しました。先週、お役僧で葬儀に2件出ている私は、比較的感染リスクの高い環境にいたことになります。今のところ近隣で感染された方は出ていないようですが、葬儀の場にいた人がどこから来た人かなんて分かりようもありません。


ですので、飛沫感染を防ぐべく、なるべく参列の方の前で話す時間が短くなるように。念を入れればさらにマスクの着用を、となるのですが、聞き取りにくくなるでしょうし、判断に迷うところです。


こんな調子では、そのうち法事も自粛となってしまいそうです。ご先祖様も無理をしてまで供養してもらおうとは思わないでしょうが、お布施収入が減ってくるとお寺は干上がってしまいます。不動産収入とか、あればなぁ。無い物ねだり。


すでに経済的な影響が出てきています。Facebookを眺めていると個人で商売をされている方は同様に申告な売り上げ減を予想して対策を始めているようです。大きな会社は大きな会社で大変でしょうし、ウィルスにやられるのが先か、経済的に追いつめられるのが先か、という暗い様相となっています。


とはいえ、若い世代に限定すれば、死に至るほどのケースは稀。0.2%ぐらいのようです。インフルエンザが0.1%といいますから、倍ではありますが、ペストのような恐ろしさではありません。元になっているデータは中国武漢のデータだと思いますが、BBCが報じていたようです。私のような40代で0.4%、そこから上の世代はグンとあがってしまいますので、より注意が必要です。


というわけで、法事で気を遣わざるを得ないという話に戻るのです。お釈迦様なら、そこで法を聞けるなら命がけで行けとおっしゃりそうですが、私は檀家さんにそこまで迫れません。この嵐を乗り越えてから、じっくりと聞いていただきたいと思います。私がお釈迦様に怒られておきます。


流行が始まったとして、それが収まるには、結局のところ、多数の人間が抗体を獲得するしかないようです。そして予防ワクチンと特効薬。それが整う前の間に、重症化しやすい高齢の方が罹患した際に十分な医療が受けられるよう、そのための医療リソースを確保するためにどうするべきかを専門家が考えた末に出た答えが、現在国から出ているいろんな情報なのだと思えば、とりあえず従っておくしかありません。


流行のスピードをなるべくゆっくりに。でもよくよく考えると、一度は流行しないとどうにもならないってことなのかも。人間の暮らす世界が厳しい自然界なのだと言うことを、嫌でも認識させられますね。