書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

ベランダの排水口がまた詰まった

2年ぐらい前の夏でしたか、ベランダの排水口が詰まって大変困ったことがありました。雨の強い日だったのですが、私は宗務所へ出ていて、妻から「今にもベランダから室内に水が入って来そう」と連絡が入って、車で一時間の距離を駆けつけるわけにもいかず、成り行きに任せたことを覚えています。

あの時は雨の中、妻がバケツで水をかき出すという方法で、室内の浸水は防いでくれました。何度か話の種にされましたが、私がいても同じことをするしかなかったわけであって、そんなに何度も話さなくてもと思ってしまったことを、ここに小声で告白いたします。

雨が上がってからだったか、母のいとこの電気屋さんがたまたまお寺に来て、持ち合わせた道具でなんとか詰まりを取ってくれたと聞きました。その排水口が、再び詰まったのです。

今回は、お盆のお掃除用に奮発した高圧洗浄機で、ベランダの掃除をしようと思い立ったのがきっかけです。あの事件以来、なるべく詰まらないようにと排水口の蓋もつけていたので、油断していました。もちろん、一度ほうきで掃いて、何も排水口には固形物が流れない状態にしてから取り掛かったんですよ。

それなのに、途中から水が全然流れなくなったんです。これはやばいと。法事を終えて帰って来た14時半過ぎから取り掛かったのですが、晩には四十九日の法事があります。それまでにはカタをつけなくてはなりません。

最初は太い針金状のものを排水口から突っ込んでみたり、出口である雨どいの先から突っ込んでみたりしたのですが、どうにも反応がありません。雨どいの先から入れた時には、詰まっていそうな場所まで入らなかったし。

遅まきながら、妻から、電気屋さんがどんな方法を取っていたか聞きました。雨どいは外していたはずだ、ということで、こんなものがどこか途中から外れるものか訝しみながらチャレンジしたのですが、壁に固定しているバンドを外すと、割合簡単にベランダとの繋がり部分からスコッと外れました。上には水が溜まっているはずなのに、ここまで外してもポタポタ程度にしか水が落ちてこないのが不思議でなりませんが、見事な詰まり具合ですね。

ベランダの排水口と一体になっているはずの塩ビのパイプを、植木鉢用のポールで下からガンガン突き上げます。10cmぐらい入ったところで、排水口の場所に向かって曲がっているはずなのに、穴が空いていません。詰まっているにしても、あまりに固い…

一体何が起こっているんでしょうか。

何度も何度も突き上げると、少量ではありますが、泥が落ちて来ました。その後は突くたびにちょっとずつ落ちて来ました。でも、開通というほどではありません。そこで今度は、塩ビのパイプが曲がっているはずの方向にポールの先が向かうようにして力を入れて突くと、しばらくして急にドバッて大量の泥が出て来ました。それとともに、水も。

開通ですよ開通。電気屋さん不在でも、なんとかここまでたどり着きました。

その後しばらくして、排水量が少し少ない気がして、さらにポールでつついたところ、さらに大量の泥とともに、大量の水が降って来ました。シャレになりませんが、これで全部の詰まりが取れたようです。

その時にはベランダにいて上から排水口を刺激していた妻によると、それまでも排水口の上で渦を巻きながら排水されていたようなのですが、完全に開通した途端、一気に水がなくなった、ということでした。

ものすごい排水量。塩ビパイプの太さとしても十分な太さだと思うのですが、なんでこれで泥が詰まるんだろうか…

その後、高圧洗浄機のでの掃除最後までやり遂げ、やれやれと一息ついたのですが、台風シーズンの前に詰まりを発見できてこれは幸いだったんだろうなと思えて来ました。土砂降りの中、バケツで水をかき出すのは、妻でなくてもやりたくない仕事です。あの時の妻の果敢な行動には、今でも感謝しているんですよ。そして大雨ではあったけれど、台風ではなかったことも幸いでした。お天道様にも感謝。

今後は、年に一度くらい、詰まっている前提で排水管のお掃除をした方が良さそうですね。小さい詰まりのうちなら、もっと簡単に開通してくれるでしょうから。泥まみれはもう当分勘弁ですよ。