書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

年末最大の難関をクリア

それは灰作務。お寺中の香炉の灰を、きれいにします。ふるいにかけ、戻し、平にきれいにならす。普通の灰はならすのに非常に時間がかかるのですが、正太寺で使っている灰は目が粗いので、香炉に入れたら香炉ごと前後に振って平にしたら、香炉ごとトントンと下に軽く落とすと、灰が固まって出来上がり。僅か数秒。もう普通の灰には戻れません。

それでも、ふるいにかける時には灰が舞います。屋内では出来ないので外で行いますが、少しでも風があるととんでもないことになります。灰ですからね。なるべく風が無い日の、なるべく早い時間帯。早朝ぐらいしかチャンスはありません。よりによって大寒波が来ている時ですが、7時から灰作務を行いました。

灰ならしが簡素化されているおかげで、1時間ほどで完了です。たくさんあるけども、私の要領も凄く良いです。自慢できるレベル。当然、使い慣れた道具、作業し慣れた場所があって成り立つので、よそのお寺でやろうとしてもうまくいきませんけれども。ちなみに、普通の灰ならしは大の苦手です。あんなの、絶対無理。きれいにならない。

上手な人はビックリするぐらいきれいに仕上げるんですよね…

これで最大の難関はクリア。以降はお檀家さんが届けてくださっているお餅代を位牌堂に貼り出す作業がメインとなりました。最近まで本物のお餅かお米のどちらかだったのですが、徐々にお餅代、という形にされる方が増えてきて、この3年ぐらいで大半の方がお餅代になってしまいました。お餅好きとしては寂しい限り。

ただ、当然お寺の収入としては助かりますし、腰にもありがたい。庫裏の玄関で受け取ったお餅に名札をつけて、位牌堂まで運ぶのですが、ある程度数をまとめて運ばないと非効率です。しかしまとめると当然重くなります。腰の負担になります。なかなか辛い作業でした。お餅代になって、体への負担は全くなくなったので、腰の心配をしなくて済みます。これは革新的。

体が楽なので、師匠が名札を書く間に私はこの日記をひたすら書き続けると言うことが出来ました。だいぶ書きためましたからねぇ。

そんな事を1日繰り返して、預かったお餅代はすべて位牌堂への貼り出しが完了しました。最近は大晦日に届けに来る方もほとんどおいでにならなくなったので、お正月飾りの最終仕上げに没頭することになります。もうすぐ年が変わりますね。今年も1年が早かったなぁ。