書き続ける!住職の平常心日記

静岡県にある曹洞宗のお寺、正太寺の住職が物欲との戦いを公開します。

法事・後席

法事がありました。その後の食事にも呼んで頂き、ご一緒してまいりました。こうした機会にどれだけ打ち解けられるかが、お寺の今後にとって、今まで以上に大きな意味を持ってくると考えています。

お檀家さんとの接点は、日頃は家長かその奥さんとしかありません。しかし、法事となれば別です。親戚の皆さんもそうですが、何より、ご家族が揃ってらっしゃる。普段はお寺に関心を寄せるいとまも無いバリバリに働いている世代も、一所懸命勉学に励んでいる世代も、遊びが学びの世代も、どんな世代であっても法事となればいてくださります。

そこで菩提寺の和尚としてどこまで信頼感を持ってもらえるか。信頼を持ってもらえればその後悪い展開になりようもありません。

最近感じるのは、10代後半から30才手前ぐらいまでの年代の方が、一番法話を聞いてくれているように思います。話していて目が合うんですよ。あくまで傾向であって、その年代しか聞いてくれないというわけではありませんよ。実体験として、そんな傾向がある、というだけです。

他の年代があまり聞いてくれないという悲観的な話ではなく、とにかく、聞いてくれる人がいる、しかも若い歳の子が聞いてくれている、そのことにとても大きな可能性を感じているんです。もちろん、そんなことない場合も多々あるわけですが。

今の課題は、法話に限って言えば、顔がこちらを向いている時と向いていない時、なんとなく自分の話し方に差があるんだろうなとは感じるのですが、原因がはっきりわからないこと。対処ができないんです。

それを思うと後席は割とうまく話せていると思います。話の対象がせいぜい前の席の方と両隣の方に絞られますし、話しながらいろんな話題に移っていけるので、ヒットした話を掘り下げつつ仏教的な見解を混ぜたり、親近感を持ってもらえるようにしたり。媚びをうるわけではないですよ、そこはあんまり考えず、自然体です。

でも実は、最近後席にはあまり呼ばれなくなったように思います。忙しい時には助かったと思うこともありますが、今のところ極力ご一緒できるように努めております。是非、お声がけください。お坊さんが一人いると、楽しいですよ。